今「高江」が熱い ~沖縄・高江レポート(上)~ 

沖縄・高江のヘリパッド建設反対に支援した県平和委員会・谷口理事のレポートです。

8月1日から8日まで高江オスプレイN1パッド建設反対の支援に出かけた。
「高江」N1ゲート前、県道70号線の厳戒態勢は戒厳令下を思わせる状況だ。
今熱い高江の行動に思いを寄せ参加しよう。

機動隊員の前で抗議行動 8/3 沖縄・高江

機動隊員の前で抗議行動 8/3 沖縄・高江

◎沖縄・高江・やんばるの森は今
8月1日、那覇から3時間かけ、レンタカーで高江に向かう。
海岸べりを走り東村の道路標識にしたがい途中から一気に山道を登る。
ここ高江はやんばるの森の中にある。標高200メートル。村内を県道70号線が走る。
ここ高江はパイナップルが産地の村です、と大きな看板が迎えてくれる。
一見平和に見える。
高江ヘリパッド建設の歴史を遡ると、1995年少女暴行事件をきっかけに、日米両政府はsaco合意を設置し米軍整理統合を検討。
その中で普天間基地と北部訓練場が一部返還が合意された。
しかしそれは辺野古新基地、高江のヘリパッドの新設を条件とするものだった。
「辺野古と高江の豊かな自然を守りたい」「静かな暮らしが欲しい」。
住民を中心に、長年にわたり粘り強い抗議活動が続けられている。
沖縄では2013年沖縄県内41市町村すべての自治体がオスプレイ配備撤回、普天間基地の閉鎖撤去、県内移設断念を求める「建白書」を政府に提出した。
しかし安倍政権は機動隊と海上保安庁を動員して座り込みや抗議活動を力ずくで排除し、工事を強行している。という状況だ。
さらに、弁護団は「オスプレイパッドができ、海から海兵隊が上陸し歩行訓練ルートとG地区のヘリパットを使用してオスプレイで飛び立つ訓練が可能となる。陸海空が一体となった全く新しい機能を持つ訓練施設となるなどの北部訓練場の基地強化となる。」とも指摘する。
ヘリパッド「N4」はすでにでき、今問題になっているのは「N1」だ。
参院選明けからヘリパッド建設反対の民意を無視して、7月22日早朝5時。
機動隊は夜明けを待って、N1オスプレイゲートに向かう県道70号線を道路封鎖し、抗議の支援者また県道管理の沖縄県職員も近づけない状態の中で抗議車両が暴力的に撤去された。
この抗議行動に救急車も出動。
警察に連れて行かれ取り調べられるなどの異常な緊張状況の中で強行された。

◎高江N1ゲート前
N1ゲートに続く道路は、工事車両の移動時間に合わせ、警視庁と大阪など5府県から動員された1000人の機動隊が2m置きに並び、工事車両へのプラカード等での抗議行動に駆け寄り立ちふさぎ抑え、撮影さえままならない状況だ。
新聞報道によれば派遣費用として1件2800万円が支出され、計2億円が計上されているとも伝えられた。
N1ゲート前の抗議車両は撤去され、警備会社アルソック・機動隊・防衛施設局職員が立ち、24時間の厳戒態勢の中にある。
朝8時。
砂利トラックは、砂利採取場を出発。
1日10~14台が前後2台の警察車両に守られN1ゲートを目指す。
スケジュール通り進めば10時30分には1日分の工事車両搬入は終わるそうだ。
N1ゲートに県道70号線を挟み相対する場所にテントが張られている。
ここで集会、また応援者からの挨拶等を受ける。
工事車両が来るたびに抗議の声を上げプラカードを掲げる。
抗議の声・プラカードの訴えは届いているのだろうか。
ゲート前から少し離れた場所での数人の抗議行動には、執拗につきまとい、路上に出すまいと3・4人が囲み抑える。
マスコミの取材活動には気を使っているようだ。放送されることを恐れているのか。
ゲートから少し北側に路上で集会が行われる。
機動隊はゲートに近づけないようにと隊列を組む。
通行車両がある際には、双方両側により通行を妨げないようにする。
集会は歌あり、ダンスあり、シュピレヒコールあり、と多彩だ。
すぐ脇で警備する機動隊員のムッとした無表情と抗議する私たちの表情が実に対照的だ。
それにしても、全国紙が取材にきていないのが不思議だ。
自主規制なのだろうか?

(つづく)