「抑止力」論を克服するための学習会 ~非核の政府を求める愛知の会~

非核の政府を求める愛知の会は、6月15日、かもがわ出版編集長の松竹伸幸さんを講師に、核抑止力論を克服するための学習会を開催しました。
松竹さんは、アメリカの核実験などへの抗議に比較し、北朝鮮や中国などへの抗議の姿勢が反核平和勢力は弱いのではないか、これでは市民の信頼が得られないのではと問題提起。60年代の「いかなる国」問題から始まる社会主義国と核兵器問題について、現在では、すべての核兵器は廃絶すべきと決着済みの課題であることが、歴史的な経過を踏まえ明らかにされました。
核兵器を保有し、軍事大国である中国の見方では、人民日報の日本語版の「人民網」での言明(中国がいう「核心的利益」という表現の重大性等)を題材に、中国の軍事力の拡大をリアルにみること。ここでも米中双方の核軍事戦略を等しく厳しく批判すること、志位日本共産党委員長の全国革新懇での、「双方が、軍事力で対抗するという思考から脱却し、軍拡から軍縮に転じることをわが党は強く求めるものである」という観点が大切であることが強調されました。それでは、核抑止力を克服した上で、どのように日本と東アジアの平和を構想するのか、「急務となる核抑止戦略の対案」として、最近の日本の安全保障についての世論調査の結果も紹介しながら、九条の理念を踏まえた軍事戦略を語られました。
私は、自衛隊の存在を肯定しながらも、アジアの国々と関係を軸に平和を築くという意見が多数を占める世論を信頼して、安全保障政策を構築していくことが大切だと感じました。
(非核政府を求める会・長尾)