日進市平和委員会からの報告~会員が市の要請を受け学校で戦争体験を語る~

日進市は非核平和都市宣言自治体として学校における平和学習の実施や市民への啓発活動の一部を名古屋市にある「ピースあいち」に委託しています。市は学校に戦争体験者の話を聞く機会を設けるよう要請し、講師は「ピースあいち」から派遣しています。

 
日進市平和委員会の都築基雄さん(83歳)も「ピースあいち」の語り部として今年から市内の学校で戦争体験を語っています。1月に日進西中学校の2年生377人に1時間、3月に日進中学校の2年生260人に80分、7月に竹の山小6年生30人に70分と時間をかけて丁寧に話しています。
都築さんの2人の兄は戦死し、自分自身も学徒勤労動員によって豊川海軍工廠で米軍の爆撃を受け九死に一生を得ました。

 
都築さんは最初、講堂で長時間、大勢の生徒が集中して聞いてくれるかなと心配だったそうですが、はじめは欠伸をしていた中学生も次第にメモを取るまでに集中するといいます。生徒と同じ年齢の子どもが戦争でどんな体験をしたのかなど身近に感じるようです。都築さんは「戦争をしないために何をしたら」と言う生徒の質問に「憲法9条を守って」と答えています。最近、体験を分かりやすく伝えたいと手書きの紙芝居を作成しました。今後は紙芝居の出番も増えそうです。 (日進市平和委員会 片岡拓一)