朝鮮高校無償化除外差別裁判 ~12月3日第4回口頭弁論報告記~

報告集会 12/3 アイリス愛知

報告集会 12/3 アイリス愛知

「『朝鮮』のことを本当に知っていますか? 在日朝鮮人の歴史は、朝鮮人だけの歴史だと言えるのでしょうか? いいえ、朝鮮人がいて日本人がいたからこそ、在日朝鮮人が存在するのだと思います。高校無償化問題とは、決して日本の人たちに関係のない事ではないのです。私は「頑張ってね」という応援の言葉にも、ただ可哀想だからと同情されているような気がして、よそよそしさを感じるようになりました。「うるさい、帰れ」この言葉も同じです。正しい歴史認識がなされていたなら、こんな声は出ますでしょうか?『偏見』から誤解が生じ差別が生じるのです。」

強制連行により渡日した祖父を持つ原告の意見陳述の一節である。原告はこの後、在日朝鮮人の中にも差別への恐れから来 る日本社会への同調現象があり、それを打ち破るためにも原告になったと訴えた。大法廷を埋め尽くした全ての人々に一つの課題を共有させる素晴らしい内容だった。

国は、朝鮮高校が「北朝鮮」と朝鮮総連の影響下にあることから税金の流用の恐れがあるとして差別を正当化し、延坪島事件を理由にした菅総理の審査停止についても、朝鮮半島有事を懸念する報道等の影響から公正な審査がなされない事態を回避するためという根拠薄弱な主張を行った。偏見から来る差別を容認するかのような主張は高校生にもその理不尽さを看破されている。裁判では引き続き、高校無償化排除が差別に他ならないことを訴えていく。