連続憲法講座第1回「集団的自衛権のトリックと安倍改憲」~憲法の息の根を止めさせない~

秘密保護法が強行成立され、次は『国家安全保障基本法』による集団的自衛権容認の立法改憲がもくろまれています。「安倍改憲との対立軸―い・ま・こ・そ・憲法」と銘打って、今年も「連続憲法講座」(愛知憲法会議、革新・愛知の会、自由法曹団愛知支部、青年法律家協会あいち支部共催)が始まりました。改憲にひた走る安倍政権と対決するために深く学び、憲法を守る国民の大きな力で改憲勢力を追い詰めましょう

◆    安倍首相「安保基本法」で解釈改憲狙う◆

3月22日に行われた「第1回講座」では、『東京新聞』論説委員の半田滋氏が、「集団的自衛権のトリックと安倍改憲」と題して講演しました。

講演する半田氏 3/22 労働会館

講演する半田氏 3/22 労働会館

半田氏は、「憲法改正は私の歴史的使命」との昨年の参院選大勝の後の安倍首相の発言を取り上げて、「安倍政権がめざす政治への舞台装置が、昨年成立した日本版NSCと秘密保護法」と語ります。更に、「愛国心」を強調し、教育委員会の変質、教科書への攻撃など教育への政治介入で、「国に都合のいい人間づくり」を目論でいると力説しました。

安倍政権が企む「集団的自衛権」行使容認へのみちすじは、昨年8月の内閣法制局長官の交代に始まり、「安保法制懇」(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)の設置、4月にも提出される報告書に基づいて「集団的自衛権」行使容認を閣議で了承、その法的根拠として「国家安全保障基本法」を成立させるというものです。「しかし」と半田氏は、「『安保法制懇』には法律の専門家は一人もいない」と述べて、「国宝を修理するのに、専門家の宮大工ではなく日曜大工を集めたようなもの」と揶揄します。

半田氏は、「ワイマール憲法は(ヒットラーの)全権委任法で息の根を止められた。安倍政権は国家安全保障基本法で憲法の息の根を止めようとしている」と語り、「政権に迎合するマスメディアの責任」も指摘しました。

「連続憲法講座」は、引き続き開催されます(会場は労働会館東館ホールでいずれも午後1時半より開講。受講料は1回500円)。