ノーモアヒバクシャ愛知訴訟 これまでの議論蒸し返す国 事実に基づいた議論が必要

報告集会 10/22 弁護士会館

報告集会 10/22 弁護士会館

十月二十二日に開かれた「ノーモアヒバクシャ愛知訴訟」第十五回口頭弁論では、原告側から十四、十五準備書面、被告の国側から十三、十四、十五準備書面が提出されました。

原告側は準備書面で、国が川本信夫さんの心筋梗塞を原爆が原因でないとしていること、森敏夫さんの白内障は手術をすれば治療の必要がないので原爆症認定をしないとしている点に、低線量被爆による晩発性症状(後になってあらわれる症状)を認めなくてはならない、経過観察の必要を無視したものと反論しています。

国側の準備書面は、被爆者の脱毛・下痢の症状をストレスや衛生状態の悪さという、これまでの議論の蒸し返しに終始しています。伊藤勤也弁護士は報告集会で、「福島原発事故への影響を国は恐れている」と批判しました。国は、ここにきて国内の著名な学者ら三十五人連名の意見書を提出していますが、「放射線の影響を極めて限定的に押しとどめようとする御用学者の名簿」と断罪し、専門家による反論を準備していることを明らかにしました。次回は十二月二十二日(月)11時30分に開かれます。