地元住民・自治体の反対を押し切って強行 ~ブルーインパルス展示飛行~

航空自衛隊小牧基地は航空祭(オープンベース)でブルーインパルスの展示飛行を行うことを2月26日明らかにし、3月15日の航空祭で強行しました。
地元住民や自治体で構成される春日井市飛行場対策市民協議会や、春日井市、小牧市、豊山町の2市1町の首長が、反対の申し入れを行ってきたにもかかわらず、その声を無視してのアクロバット飛行の決定をすることは、地元の民意を無視した暴挙であり、沖縄と同じことを愛知でも押し付けてきたものです。

これに伴い県平和委員会は27日、中止を求め抗議の申し入れを行い18人が参加しました。
ブルーインパルスの展示飛行は、2005年県営空港の開港以来、計画されてきましたが、地元住民、自治体、平和運動の反対によって許してきませんでした。
この申し入れで小牧基地担当官は、
「総合的判断のもと決定した」
「アクロバット飛行ではなく水平飛行する」
「反対地域の声を最大限考慮し、その地域で展示飛行をしない」
などの説明をしましたが、春日井市、小牧市、豊山町の2市1町による反対の申し入れ、また住民の反対の意思を示していることに対しては、だんまりを決め込みました。

今回の発表は、周辺自治体への連絡をしないまま、ホームページでいきなり発表したものです。
申し入れは、メーテレ、毎日、朝日で報道されました。
その後、空港を管理する愛知県に出向き、経過を説明。
県は「地元の理解が基本」と述べました。
それに対し、「理解がないまま強行されようとしていることは県の立場が問われます。」と訴えました。

小牧市・豊山町へ申し入れ 「反対の立場が最終結論」

小牧市、豊山町について「賛成ではないが反対でもない」との小牧基地渉外室長の認識を否定し「2月19日の申し入れで2市1町そろって反対」との立場を小牧市、豊山町が明確にしました。
3月9日に行った平和委員会の申し入れによって明らかにしたものです。
「小牧基地側がどう捉えるかは、個々の問題だが反対の立場が小牧市の最終結論」(小牧市)、
「基地出向いて反対の申し入れを行うのは、いままでになかったこと。」(豊山町)
と渉外室長の解釈に異を唱えました。
小牧基地渉外室長は、展示飛行を行う理由について、小牧市、豊山町の意向の変化を主張していただけに、その根拠が崩れるものとなります。

航空祭での実態

ブルーインパルスの飛行は、14日(土)13時45分~14時10分(25分間)、15日(日)12時20分~45分(25分間)。
なお14日(土)前日は全6機中1機が飛行できなかった模様です。

ブルーインパルス展示飛行空域の予測図

ブルーインパルス展示飛行空域の予測図

飛行は、滑走路北側で旋回し、豊山町、小牧市、北名古屋市、清須市を旋回し、名古屋市西区、北名古屋市、豊山町、空港滑走路を周回したと思われます。水平飛行を基本として「さくら」など6種目が行われました。

来場者は、昨年の3・2倍73000人。
交通渋滞、周辺環境問題などの観点から今後、調査が求められます。
列車についてはピーク時には、かなり混雑しました。
ブルーインパルス以外については、午前中(9時00分~10時30分)の展示飛行において、KC767空中給油機とF2戦闘機の模擬空中給油飛行、C130輸送機4機の編隊飛行、KC767空中給油機1機とC130輸送機2機U125救難機1機による編隊飛行が行われた際、豊田市、日進市などで飛行ショーの待機ポイントとなっていた模様です。