あいち平和のための戦争展に1800人 安保法の危機感で対話が弾む

あいち平和のための戦争展は8月11日~14日まで名古屋市公会堂4階ホールにおいて開催され、市民1800人(昨年1700人)が集いました。1992年にはじまった戦争展は、今年で25回目です。団体の展示は充実しており、好評でした。特に①沖縄特別展②空襲記録③広島原爆ドームと巨大折り鶴のモニュメントを展示しました。①は、沖縄戦から現在の新基地建設に至るまでの展示を行いました。6・19県民大会や高江のヘリパッド建設阻止のたたかいが注目されました。②は、昨年豊橋、今年岡崎の自治体の空襲死者名簿の記録を新たにさせるとりくみなど、過去の問題でなく現在の問題となっています。③は、レゴブロックによる原爆ドームや厚紙で作成した折り鶴の展示が行われました。

オープニングイベント8/11名古屋市公会堂

オープニングイベント8/11名古屋市公会堂

講演会や企画も多彩に行われました。初日に行われた、朝鮮中高級学校の高校生による平和の合唱と、高校無償化の訴えによるオープニングイベントは、日本による戦争責任を考える機会となりました。国際交流も行われ、南京記念館館長をはじめとする日本、韓国、中国の交流(アジア太平洋・平和文化フォーラム)があり、また中国の偽満皇宮博物院副院長による講演会(日中友好協会)が行われました。戦争体験を聞く会も行われ、元海軍兵士、広島・長崎の被爆者、豊川海軍工廠空襲被害者などからそれぞれ貴重な体験を聞くことができました。子ども世代にも戦争と平和を考えてもらおうと絵本の読み聞かせコーナーをつくり幼児から小学校低学年を中心に好評でした特徴的だったことは、安保法の強行による危機感が、老若男女から伝わりどこでも対話が弾み、時には長く展示コーナーで話す市民の姿が目立ったことです。展示内容の可視化、アピール力、企画内容の充実など、戦争の事実に迫りいっそわかりやすい展示会を作り上げることが課題となっています。