三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会総会 活動交流と記念講演

8月27日、三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟支援する会2016年度総会が開かれ、強制連行などの加害問題に関連する7団体共催で記念講演が開催され、55人が参加しました。

 総会は、金曜行動など国内の多彩な活動とともに、韓国の組織と連帯した活動が紹介されました。名古屋における裁判記録が韓国語に訳され、2016年5月31日に出版記念会が開かれ、弁護団と支援する会のメンバーが招待されました。2007年5月31日高裁判決の核心は、「挺身隊員」は強制連行・強制労働されたこと、そのことで生じた損害であると認定しています。元三菱道徳工場で原告と共に働いていた村松寿人さんが「憲法擁護の闘いが強調されているとき憲法精神に立って行う要請は極めて重要」との立場から、三菱重工社長あてに要望書を提出したとの発言がありました。

内田弁護士の講演 8/27民主会館

内田弁護士の講演 8/27民主会館

 記念講演「平和資源としての三菱マテリアル和解」は、三菱マテリアル中国人強制労働事件の内田雅敏アル社常務が公開で謝罪したこと、人数も下請けを含む3765人と多く、和解金も一人当たり約170万円で総額と過去の事件を大幅に超えています。また、日中関係には4つの基本文書(72年共同声明、78年平和友好条約、98年共同宣言、08年の共同声明)があります。しかし、12年に石原都知事(当時)による尖閣諸島国有化問題で日中関係は悪化方向へ転換しました。この和解が歴史に向き合う企業があること、この和解を担う市民がいるという安心感、信頼感を中国側に与え、日中の安全保障をめぐる環境整備に大きな役割を果たすと結びました。