今「高江」が熱い  レポート( 中 )

沖縄県・高江のヘリパッド建設抗議行動に参加した県平和委員会理事・谷口さんの現地レポート、連載第2回目です。

◆地元弁護団・沖縄市民連絡会等 基地建設について指摘する。

その1。「やんばるの森」は生物多様性の宝庫。オスプレイパッド建設の事前調査での専門家の指摘でも希少動物が多く住み、壊してはいけない自然があると指摘している。

その2。沖縄県は、やんばるの森を観光資源として「世界自然保護遺産登録」を目指す。しかし同遺産は国が保護をすることが前提となっている。北部訓練場の基地強化がなされれば世界遺産承認はされないだろう。観光立県を目指す沖縄にとって不必要極まるものだろう。

その3。さらにやんばるの森は沖縄本島中部までの水瓶。この地域に以前バッテリーとか薬莢が放置されていたようだ。その実態が全くわからない。不安だ。

その4。すでに建設された「N4」の健康被害。当初の防衛施設局の説明ではオスプレイが飛行するとの説明はなかったという。徐々にわかってきたとのことである。住民は騙されたと説明した。N4近隣の住民にオスプレイの飛行による健康被害が出ている。睡眠不足となり通学ができなくなったと言う。ヘリコプターとは違い低周波でなんとも言えない。

その5。道路封鎖・全国から動員された機動隊による言論封殺。この手法は「各地の原発反対の抗議行動」にも使われるかもしれない。

◆8月3日野党国会議員調査団・4日には辺野古支援ツアーバスが高江に。

調査団は一連の違法な状況を聞き取り調査した。地域住民は「これ以上生活できない」との切実な実態が訴えられた。またN1表からのオスプレイパッド予定地への道路工事に森林伐採の許可を取らず始められたとの疑義に国会議員が立ち会いで調査した。地元林野当局は事実関係を認めたものの、今回は水に流して今後は許可する。と回答した。

防衛施設局のオスプレイパッド建設はすべてが違法な中で行われている。N1前抗議車両撤去、道路封鎖、伐採許可未申請等々、明確な根拠規定もない中で強行している。また住民には真実が何ら知らされないまま進められる。暴走・暴挙といわざるをえない。

8月4日には、辺野古支援ツアーバスが高江に訪れた。辺野古は全国的にも知られ支援者も多かったが高江は少人数でゲート前を守るといった行動だったのが7月22日以降一変したという。全国的な広がりを感じる。

高江・やんばるの森に1000人8/5

高江・やんばるの森に1000人8/5

 

◆N1裏 防衛施設局は抗議車両を8月5日期限として撤去すると「通告」

 撤去に対し全国に集会参加呼びかけに応じ5日1000人越が詰めかけ、やんばるの森に溢れた。国会議員・弁護団も共に泊まり込み。警戒に当たった。7月22日の轍を踏んではいけないと4日より、泊まり込みの態勢に入った。ゲート前の車列に私も車中泊で備えた。なかなか慣れず眠れない。夜半N1ゲート裏に明かりはない。ただゲート前に立つ警備会社の赤い灯だけが灯る。3時頃だったか3度程ヘリコプターに近い不気味な低い音の飛行音がする。翌朝尋ねたらオスプレイとのこと。こんなのが毎日のように飛んだら眠れない。

翌朝。機動隊は撤去に来なかった。翌朝の集会で「圧倒的多数の方が高江の実態を知り、反対の思いをともにしよう」と挨拶された。(次号に続く)