平和のための戦争展・守山 戦争の記憶を風化させない

今年で21回目を迎えた戦争展。

世界を見れば紛争や戦争などがたえず起き、罪のない子どもや一般市民が苦しい日常を強いられ、命の危険に曝されている。

 日本も戦争できる国へと変わり、いよいよ憲法9条が変えられそうなところまで来てしまった。今、平和を守る努力をしなければ手遅れになる。そんな思いが平和憲法は私たちの宝というテーマになった。

今回の戦争展で印象的な二つの一つは広島から名古屋まで自転車で平和行進した高校生の体験談。

「私は平和や戦争について考えたこともなく、戦争なんて本当にあったの?というくらい無関心だった。でも行進の途中で語り部の話を聴いたり、戦争遺品を自分の目で見たりしたことで戦争を身近に感じ、考えるようになった。友達や家族とも戦争や平和の事を話すようになった」と、輝いた目。そのまっすぐな気持ちに多くの参加者から拍手が起きた。

 もう一つは、熱心に展示を見ていた女性に「戦争は絶対に嫌だから私にできることを手伝わせてください。」と言われた。嬉しくて感激した。

 戦争を知らない世代が戦争の実相にふれて、戦争の記憶を風化させないことが、平和を守る大切な一つだと改めて知らされた。若い人から感動と励ましを得た戦争展だった。