ノーモアヒバクシャ愛知訴訟 控訴審始まる ~「要医療性」の一点で争う~

3月23日(木)、名古屋高裁大法廷にてノーモアヒバクシャ愛知訴訟の控訴審第一回弁論が行われました。
第一回弁論では、原告の高井さんの意見陳述、控訴理由書の要旨の陳述、原爆症をめぐる裁判の状況についての意見陳述が行われました。

昨年の9月に行われた一審の判決では、原告4名のうち、2名は勝訴しましたが、他の2名については、病気が原爆の放射能によるものだという「起因性」については認めたものの、「要医療性」がない(現在は医療の必要がない)として却下の判決でした。

控訴審ではこの「要医療性」の一点を争う事になります。
控訴理由書の中で弁護団は一審の判決に対し「疾病の再発はないか、転移はないか、当該疾病の影響で身体の他の部位に異常が生じていないかなどを医師が判断することが医療としての『診察』であり、一般的な『健康診断』と医療としての『診察』を混同しており、医療の実態を無視した極めて乱暴な立論」と厳しく反論しています。

原告の高井さん 3/23 桜華会館

閉廷後に行われた報告会のなかで、原告の高井さんは「(もう一人の原告の)姉を長崎に迎えに行って、一緒に名古屋で勝訴したい。」と強い決意を語られました。

次回の日程は7月4日(火)午後2時15分開廷です。
控訴審はこの日に結審をし、秋ごろに判決がだされる予定です。
次回も大法廷で開かれます。

傍聴席をいっぱいにすることが、裁判所に対して大きな力になります。
ぜひ参加をよろしくお願いします。