教育出版の小学校道徳科教科書は問題だらけ

教科書市民の会 11/19

名古屋市教育委員会は、来年度から使用する小学校道徳科教科書として、「教育出版」を採択しました。教育委員自身からも「誘導的」という意見が出た教育出版の内容には、問題点・疑問点が多く見られます。

①安倍政権応援団の「教育再生機構」がつくった小中学生向け『パイロット版道徳教科書』等、育鵬社(侵略戦争を肯定する歴史と日本国憲法を否定する公民の中学校教科書を発行)から出版された道徳関係の本の編著者2人が中心になっている。

②そのため、『パイロット版』の、戦前の「修身科」さながらの偉人・英雄伝や大企業創業者伝が多数転載されている。

③『パイロット版』同様に、「礼儀」が異様に強調され、最後は国旗・国歌の尊重にまとめられている。これは、「修身科」の、特に国民学校期の国定教科書が全ての題材で「礼法」を教え込んでいたことと一致する。

④目次が他の7社には見られない「学習指導要領」の徳目(国定価値観)の一覧表になっており、文科省著作の『私たちの道徳』の編集スタイルも踏襲してどのページにも徳目が掲示され、徳目漬けにして特定の価値観を受け容れるように誘導している。

 「教科書市民の会」が教育出版社の「道徳科教科書について」の学習会を11月15・17・19日の3回開催し、3年後まで連続する小中学校の「道徳科教科書」の採択問題にとりくみましょうと訴えました。(教科書市民の会)