平和若者ネットワーク「名古屋戦跡巡りと追体験」

9月2日平和若者ネットワーク主催で「名古屋戦跡巡りと追体験」を行いました。

はじめに「愛知・名古屋戦争に関する資料館」を訪ねました。この資料館は3年前に開館し旧愛知県庁大津橋分室の建物が使用され、昭和初期に流行したタイル張りの外壁が特徴的です。焼夷弾の模型や名古屋空襲に関する展示や県内の戦争・空襲証言の映像が流れていました。愛知県や名古屋にも戦争被害があったことを学べる展示内容でした。

戦跡巡りでは、愛知時計電機(熱田区)へ移動し、堀川沿いの弾痕のある堤防の前で1945年6月9日の熱田空襲の手記を参加者で読み合わせました。当時の地図と現在の様子を見比べながら、筆者が空襲から逃れた動きをたどりました。

熱田区の軍需工場が狙われたこの空襲では、わずか8分間に1トン爆弾を含む総計278トンの集中攻撃を受け、2千名を超える犠牲者がでました。手記には「もし熱田方面に走っていたら現在の私はありません」とあり、道の曲がり方で生死が分かれるという戦争の悲惨さが感じられました。その後、愛知時計電機工場本社正門前にある慰霊地蔵尊も見学しました。

参加者からは「戦争は日本中で起きたはずなのに、自分が通ったことがある道沿いにお地蔵さんがあるなんて知らなかった。身近なところに戦争があったのだと感じた」「資料館に初めて行った。空襲についてあまり考えたことが無かったので勉強になった。空襲とは何か学んでから、実際の空襲場所に行き手記を読むことで追体験できた」と感想がありました。