「高江訴訟」第6回口頭弁論

日米安保の違憲性を正面から捉えて

9/26 報告集会

沖縄・高江への愛知県警機動隊派遣は違法とする住民訴訟(「高江訴訟」)の第6回口頭弁論が、9月26日、名古屋地裁大法廷に原告・支援者80人が傍聴して開かれました。

この日の陳述には中谷雄二弁護士が立ち、愛知県が「高江への機動隊派遣は米軍基地警備」としていることに、「米軍の配備(基地設置)の法的根拠が日米安保条約であるなら、当条約が日本国憲法に照らして合憲か違憲かを論証しなくてはならない」と、日米安保条約の違憲性を正面に捉えた論述を行いました。

中谷弁護士は、安保条約の司法判断について1957年の米軍立川飛行場拡張反対運動の中で起こった「砂川事件」に遡り、一審の東京地裁が「米軍駐留は憲法違反」(伊達判決)としたことに国が行った跳躍上告で、最高裁が「安保条約の法的判断は司法の審査になじまない」と一審判決を退けた「砂川裁判」に、アメリカ側の介在があったことを米公文書で明らかにするとともに、この最高裁判決以後、安保条約の司法判断に、裁判官が思考停止に陥っていると指摘します。

閉廷後の報告集会では、裁判官が被告の側に「派遣に関する支出金額、派遣のための決裁・手続の合法性を示すよう」要請していることに、原告弁護団から「裁判官の本気度が伺える」との報告がありました。中谷弁護士は「これはまだ本裁判での序論」と発言、次回12月5日(水)以降の裁判の展開が期待されます。