「建国記念の日」不承認2・11愛知県民の集い 自らがミニコミになって語っていこう

 改憲に熱心な安倍首相の登場に危機感をつのらせてか、「建国記念の日」不承認2・11愛知県民の集いには、会場いっぱいの300人が集まり、9条の会事務局長の小森陽一さん(東大大学院教授)の話を聞きました。
小森さんは最初に、「軍隊には人権がないが、憲法9条で軍隊を持たないと明記しているから、自衛隊でも基本的人権が守られている。世界に先駆けて9条を制 定したのは、原爆の惨禍をへて、戦争そのものをなくす決意をしたから」と日本国憲法の価値を語りました。また、北朝鮮の核開発問題では、せっかく6か国協 議があるのだから、北朝鮮だけでなくアメリカやロシア、中国にも核兵器の廃絶をせまるのが本来の日本の役目だと指摘しました。安倍首相は、2006年に 「戦後レジームからの脱却」と教育基本法を改悪し、さらに憲法を変えようとしました。しかし、9条の会をはじめとする運動はそれを許さなかった。先の選挙 で自民党は、前回より220万票も減らしたのに民意を反映しない選挙制度での下で圧勝した。その前の民主党政権は、マニフェストを100%裏切り、選挙で は、言わなかった消費税の増税を自公と一緒に決めた。もはや「正当な選挙」で選ばれたとは言えない国会で行われる悪政の数々。政治に対する「恨みつらみ」 をしっかりとした歴史認識の中でとらえていくことが必要だが、自己責任論で萎縮させ、本当に戦うべきところではなく自分よりちょっと偉い人、公務 員や教師などに恨みの矛先を向けさせる。マスコミも悪いが、マスコミに頼らず、自らがミニコミになって語っていこう。常に3人以上の人と付き合い、「な ぜ」を3回以上繰り返す。訴えるのではなく話を聞き、語り合う場所と時間を作りましょう、などと話されました。
身振り手振りをまじえての熱弁。様々な示唆に富んだ話を聞いて、誰かに頼るのではなく自らの力で、安倍首相の、再びの改憲策動を阻止する決意をすることが必要だと思いました。