ノーモアヒバクシャ愛知訴訟 国は被爆者の声を聞け

20130925-49月9日、第9回目の原爆症認定を求めるノーモアヒバクシャ愛知訴訟の弁論が行われ、80名をこえる傍聴がありました。ここ数回は雨の中の裁判でしたが、今回は天候も良く、多くの傍聴者のプレッシャーを裁判所と被告国側に与えることができたと思います。特に高井さん在住の緑区からは10名もの方にご参加いただきました。
弁論では、愛知弁護団事務局長の樽井弁護士が、今回提出した準備書面の要旨について、次の内容の意見陳述を行いました。
「国は、山田さん高井さん姉妹が被爆者手帳交付申請書では、爆心地から2キロ付近の銭座町まで入市したことが記載されていないので、この事実を認めないといっています。しかし、自宅にとどまっていたのでは体験できない爆心地付近までの強烈な記憶や、手帳申請が町内会単位で行われた当時の状況などから鑑みても、二人が父親に連れられて爆心地付近まで入市した事実こそが正しく、逆に被爆者の訴えに素直に耳を貸さない国の姿勢こそ問題ではないか。8月2日の原告全員が原爆症と認定された大阪地裁判決は、国は控訴せず確定しました。司法判断と行政の乖離が再び明らかになったので、国側には乖離を埋める真剣な努力を、裁判所には被爆者の願いに迅速に応えるよう期待します。」
次回裁判は、11月25日13時20分から予定されています。また、厚生労働大臣との3回目の協議が、9月22日に行われました。被爆者の望む原爆症認定制度、そして被爆者行政の根本的な転換を実現するため、ご支援をお願いします。