第52回「建国記念の日」不承認2.11愛知県民のつどい 「象徴天皇制」を考える

2/11 労働会館

「第52回『建国記念の日』不承認2.11愛知県民のつどい」が、労働会館東館ホールで行われ、約200名が参加しました。

主催者あいさつ、キリスト者集会連帯のあいさつの後、神戸女学院大学准教授の河西秀哉さんが「象徴天皇制に対する意識の変化―戦争の記憶を中心としてー」と題した講演を行いました。

講演で河西さんは、戦後GHQは天皇の存在を占領に利用するため、天皇の戦争責任を問わず、憲法に「象徴」として残した。そして、新しくなった「象徴天皇制」を象徴する存在として皇太子(現天皇)は脚光を浴びた。皇太子は「象徴天皇」としての在り方を模索し、被災地や社会福祉施設への訪問、かつての戦地の慰霊など、「国事行為」以外の「公的行為」を精力的にこなすことで「象徴天皇」としての存在感をアピールしてきた。その結果、天皇に対する国民の意識は7割が尊敬や親しみとなり、メディアも「戦争の記憶を伝えるための天皇」と報道するようになったことなどをその時々のエピソードなどを交えながら話しました。

しかし一方で、憲法上天皇は「国事行為」のみを行う存在であるにもかかわらず、現天皇は天皇制を維持するために自分が果たすべき役割を意識して公的行為を増やしており、それが結果として政治の不作為を覆い隠す機能となっていること、また天皇自身が国民統合を意識して行動していること(日系人は訪問するが、在日韓国人のところには行かないなど)などを指摘し、象徴天皇制について今一度考えて欲しいと結びました。

最後に集会アピールを参加者全員で採択し会を終了しました。