安保学習会 ~日本国憲法と日米安保~

8月27日ウインクあいちにおいて、安保破棄愛知県実行委員会、県平和委員会共催で学習会が開かれ、47名が参加しました。守山平和委員会の戸谷さんに記事を寄せていただきました。

講演する松竹氏 8/27 ウインクあいち

講演する松竹氏 8/27 ウインクあいち

内閣府が行っている世論調査によれば、「自衛隊の縮小を望んでいる」は約6%に対し、「今のままでよい」は約80%です。この人たちとも一緒に護憲運動をしなければ九条は守れない、という問題意識から、『憲法九条の軍事戦略』を著した松竹伸幸氏の講演を聞きました。
元自衛隊幹部で内閣官房副長官補などを歴任した柳澤協二氏は、普天間基地問題での民主党の対応を批判し、本気で撤去をせまれば問題は解決する。「抑止力」の名のもとにアメリカの要望をなんでも受け入れるのは間違いだと指摘しました。松竹氏は、その柳澤氏の著書『抑止力を問う』の出版にかかわり、抑止力批判を通じて、安保条約強化ではない自衛戦略の確立しようと提案しています。抑止力とは「核兵器に象徴される強大な軍事力で、耐えがたい破壊的な打撃を与えるという脅しにより、相手を従わせる事」で、そのような中では友好な関係は築けません。尖閣問題などで軍事力による防衛の必要性を感じる人が多いなかでは、「核兵器は持たない」「侵略に対して自衛の範囲で反撃」「攻撃が終われば、それ以上反撃しない」という軍事戦略は現時点では現実味があり、アジアの安定をもたらす、との考えでした。「自衛か自衛でないかの判断は?」「段階論は軸がぶれないか?」「自衛隊を認めるのは立憲主義に反しないか?」などの質問が飛び交いました、松竹氏は、このように論議していくことが大切。安保廃棄の努力と共に政党の一致点を探る努力をし、国民の願いと一致していれば、安保を留保して暫定政権をつくる新しい挑戦を模索する中で、国民の意識と情勢が変化し安保廃棄の条件が進むのではないか?自衛隊は最小限の実力という解釈も護憲の立場と言える、と答えました。(戸谷)