「つどい―原告に笑顔を」朝鮮女子勤労挺身隊訴訟支援する会

名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会と弁護団は10月10日につどい〝原告に笑顔を〟を開催しました。その内容を平和新聞読者の林安沢さんに寄せていただきました。

日本の裁判結果から4年後の2012年10月の光州地方院(地裁)に提訴して原告勝訴。引き続き15年6月の光州高等法院(高裁)の原告勝訴、三菱重工が大法院に上告したため、判決まちの状態です。

原告に花束贈呈 10/10 ルブラ王山

原告に花束贈呈 10/10 ルブラ王山

第一審および第二審の全面勝訴判決を受けて、原告(被害者)のヤン・クムドクさん、キム・ソジュさん、イ・ドンヨンさん、(遺族)キム・チュンゴンさんが来日され、名古屋で勝訴報告と原告を激励する集い「原告に笑顔を」に参加されました。

被害者のヤンさんは、「戦後70年を涙の中で生きてきたが、皆さんのおかげで戦える。絶対に勝利する」(朝日新聞)と決意と確信を披歴されました。東南海地震で妹を亡くされた遺族のキムさんは、「その知らせを持ってきた妹の親友が「私だけ生きて帰ってくやしい」と母と抱き合って泣いている姿を思い浮かべると、90歳を越えた今でも涙が出る」と話されました。静まり返る会場には、もう一つの悲しい現実が突き付けられていました。名古屋へ行くことを強く望んでいた原告のパク・へオクさんは、体調不良によるドクターストップで来日できませんでした。原告の皆さんは、80歳と90歳を越え、被害者に残された時間は、そう多くはないと言う悲しい現実を前に会場からは「仮執行」を望む声もあがりました。

「原告に笑顔を」の集いは、内河弁護団長が、16年間の長い戦いを振り返りながら「請求権は消滅していない」ことを明らかにし、韓国のキム弁護士は「勝訴は光州と名古屋の市民の共同勝利だ」と挨拶しました。日本での裁判は、真実と事実を明らかにし請求権消滅の誤りを正して韓国での勝訴判決へと繋がりました。多忙の中を駆けつけられた衆議院議員本村伸子さん(日本共産党)、近藤昭一さん(民主党)の原告への暖かい励ましの言葉は、戦後補償や強制労働に対する深い理解と「政治家としての良心」「人間としての良心」を感じさせ、日韓共同行動事務局長の矢野さんは、「個別の問題だけでなく、包括的な被害者救済の制度が必要です。」と訴えました。集いは、「朝鮮半島からの強制連行された全ての人の被害回復を求める」(毎日新聞)7団体による共同アピールと三菱重工、新日鉄住金、不二越工業への共同申入書を採択し、200名の参加者が早期解決を実現する決意を新たにしました。