岐阜基地調査と各務原の戦争遺跡見学会 身近な基地の実態を知る

10月11日秋晴れの下、愛知と岐阜の平和委員会合同で「岐阜基地調査と各務原の戦争遺跡見学会」を総勢34名のうち愛知からは12名の参加で行いました。始めに集合場所である各務原市民公園にある「空襲で焼けたキササゲの木」を見ました。焼夷弾により樹皮が焼けて、いまだにその痕跡が有ります。次に「1トン爆弾の直撃を受けた川埼重工岐阜工場本館」。建設時はすべて3階建てで有ったが、直撃を受け修理不能となり一部が2階建てとなりました。来年にはこの遺跡も取り壊されます。

掩体壕を見る 10/11 岐阜県各務原市

そして今回最大の戦争遺跡「蒲鉾形掩体壕、間口19m奥行き29m高さ7m」で戦闘機3機が収納可能な大きさ、この壕は朝鮮人労働者によって掘られましたが未完成のまま終戦を迎えました。圧倒的な大きさに参加者は、「人の力で良くも掘ったものだ。戦争遺跡として管理していくと良いのでは」と話してくれました。最後の遺跡「誘導路トンネルと高射砲陣営具庫」をみる。誘導路トンネルは、県道の両側にある飛行場をつなぐ誘導路として建設されました。陣営具庫は四方がコンクリート壁の穴倉式、窓はなく上から出入り出来るようになっている。

基地滑走路脇に陣取り昼食を食べながら航空機の着陸を一時間くらい監視しました。F4、F2、F15戦闘機やT4・T7練習機の飛行を間近で見ました。騒音は一番うるさいときに85~87デシベル隣の人と会話できない音。参加者は、「初めて間近で見る。本当にパイロットの顔が見えた。戦闘機のタッチアンドゴーに恐怖を感じた、着地と同時に白い煙が見える毎日こんな訓練をしているのかと恐怖を覚えた。」「初めて見て驚いた」「初めて知ることが多くて、いろいろ勉強になりました」など感想の声も聴かれました。

私は「初心者(?)にはまずまずの出来だったかな」と思います。しかし、参加者34名の半数が初心者ということ自体は、身近な岐阜基地があまり知られていなかったという、岐阜県の活動にとっては反省にもなります。しかし、岐阜県・愛知県の平和委員会では思ったより参加者が多く、うれしいやら慌てるやら、準備した資料も足りなくなりました。