愛知県平和委員会 第69回定期大会を開催

愛知県平和委員会は、6月30日、愛知民主会館において第69回定期大会を開催し、19地域の代表など51人が参加しました。

大会では、3000万署名運動、50人送り出した名護市長選、ブルーインパルスの飛行を中止させた成果を確認しつつさらに運動を発展させよう、そのために組織建設にとりくみ、次期大会までに780人980部を達成しよう(現到達735人928部)とよびかけられました。

討論では、24人が発言。「安倍改憲を許さないたたかいはこの夏から秋が重要」、「沖縄県知事選挙と地方選挙を勝利するために、愛知での稲嶺さんを招いた集いを成功させよう」(天白)、「F35整備拠点化を許さないために、全住民対象の運動を巻き起こしたい」(小牧)など運動を大いにすすめていくとともに組織づくりについても討論されました。三浦副理事長は、地域の会の結成や再建をすすめている経験が紹介され、「港区では港湾の軍事利用に対する運動の点から労組や民主団体を結んで運動をつくる平和委員会が必要だ」との意見が出ていることを紹介しながら「いま平和委が待たれている」と発言しました。坂本事務局次長は、「安保法制が市民と野党を結ぶ共闘の軸となっている今、安保廃棄をめざす平和委員会の役割は草の根の段階で重要となっている。草の根で運動している市民に、平和新聞で真実を伝えよう」と発言しました。

大会では、新役員体制が提案され、3つの決議が拍手で採択されました。

◎第69回定期大会
○選出された役員
理事長  高橋信
副理事長 小島俊樹 長坂圭造 林達也 三浦米吉
事務局長 矢野創
事務局次長 坂本敏彦 滝田伸幸

大会当日の参加者からの発言の一部をご紹介します

◎山口清明さん(名古屋市会議員)

7月20~23日、名古屋港に「いずも」が入港する。「いずも」は海上自衛隊が保有する護衛艦の中でも最大で、いつ空母に改造されても不思議ではない。22・23日に行われる一般公開は誰でも応募できるが、艦内を自衛隊員が案内する特別公開は15才から26才以下しか応募できない。勧誘活動そのものだ。岸壁での勧誘活動はやめさせることができたが、艦内での活動では内容も分からないし、ものも言えない。

実は、一昨年も、「いずも」は伊勢志摩サミット警備を理由に入港した。抗議の声をしっかり上げていきたいし、現在、港区で平和委員会の再建に取り組んでいるので、「いずも」に負けず頑張りたい。

名古屋市政の平和課題では、様々な働きかけの結果、戦争資料館での愛知出身被爆者の証言DVD常設や、原爆犠牲者慰霊祭への対応等で前向きな変化が生まれている。大半の政令市の市長が署名済みのヒバクシャ国際署名に名古屋市長も協力するよう働きかける等、引き続き取り組んでいきたい。

◎伊佐治修一さん(高校教員)

今年3月に公開された高校の新学習指導要領は、これまで以上に政治の教育への介入が推し進められたもの。高校版道徳の教科「公共」も盛り込まれた。領土問題、社会保障でも政府の見解を教えなさいという内容。主体的・対話的な深い学びを求める一方で政府の見解を教えろというのはダブルスタンダード。批判的な分析を進めていきたい。

また、今年は中学校道徳の採択年。「つくる会」系の教育出版の教科書が批判を浴びている。各地で開かれる教科書展示会に足を運び、問題点を指摘してほしい。

前川喜平氏の中学校での講演に国会議員・文科省が介入した出来事に象徴されるように、政治の教育への介入が進み、現場は委縮している。3000万人署名にも取り組めない職場が多く、教職員が自己規制をかけている状況が見える。職員室で憲法や平和を語るという地道な活動を行っていきたいし、未来の主権者である生徒たちが憲法・平和の問題について考えられるよう、豊かな教育実践を進めていきたい。