元米軍兵士・ベテランズフォーピース講演会 米軍の存在そのものが暴力の文化
「米軍の存在そのものが暴力の文化」――1960年代後半、米軍看護師の身で米軍基地に反戦ビラを撒いたり、制服で反戦デモに参加して軍法会議の結果、有罪判決を受けたというスーザン・シュノールさんが、「性被害と米軍」と題した講演の中で、米軍内の女性兵士の性被害の実態を、数値を示しながら赤裸々に語ります。退役軍人や軍人の家族などでつくる「ベテランズフォーピース」(VFP)の講演会が、10月30日、イーブルなごやに100人超の参加で行われました。
女性兵士の増加とともに軍隊内の性被害も増えているといいます。つまり「分母の増加」です。過去には、2年間で38%も増加することもありました。「米国では9秒に1人の女性が暴力を受けている」とも。「想像を絶する暴力が蔓延し、国の外にも害を及ぼしている」と言い、「わが国軍隊は外国に出ていくべきでない」と断言。「軍隊が暴力を誘引する」と述べて、「暴力の文化から平和の文化へ、文化を変えなければ」と訴えます。
資料の中に、簡素な椅子を前にソファーを要求する米高官の漫画。地位協定での日本の関係を表しています。「SOFA」は、地位協定を意味するそうです。スーザンさんは、「性的暴行の危険上位に日本と沖縄が含まれる」と沖縄での深刻な性被害にも触れました。
質問タイムには、舞台端に腰を下ろし、「気がつけば自分も軍隊の歯車の一つになって加害の立場に立っていた」と質問に答え、最後は「平和の文化を築くためにともにがんばりましょう」と参加者に訴えました。