緑区で準備会 「平和」のことすべてを網羅する組織に

名古屋市緑区には50人以上の会員がいるにもかかわらず、どうして緑区に平和委員会が存在しないのか疑問視され「作らなければ!」の声が以前からあちこちで指摘されてきていました。そんな中「もう作らなければ」と昨年10月、愛知県平和委員会副理事長・事務局長・緑区在住の会員で準備会を始め、11月21日の平和大会を含めて毎月準備会を重ね、今年3月24日学習会を行いました。

4月5日付け平和新聞にも掲載されましたが、<被爆体験から学ぶ>と題して、生の声がどんどん聴けなくなる中、緑区在住の被爆者沢田昭二さんに被爆体験を伺いました。「原子爆弾が投下された広島で36歳のお母さんは太い柱に挟まれて迫ってくる炎の中で「早く逃げなさい」と言い、中学2年の昭二さんは救い出すことすらできず「お母さんごめんなさい」と逃げたのが母と交わした最後の言葉でしたと話し始め、つらい体験とともに、原子物理学を学び、核兵器禁止条約が発効した感動まで丁寧にお話しいただきました。

そして準備会事務局から愛知県平和委員会の取り組みなどを紹介後、感想を出し合い、交流・意見交換をしました。

13人の参加者からは「フィリピンで戦死した叔父2人は餓死だったことや、父母の戦争体験を少しは聞いていたが、被爆体験は初めて聞いた。悲惨さしかない原爆の実態がよく分かり、聞けて良かった」とか「被爆者の生の声を聴いてどんな思いで今日まで生きてきたかがよく分かった。絶対に許してはいけないと思った」「今まで平和の中で生きてきた。これまで子どもを広島に連れて行ったりしてきたが、今日聞いた被爆者の生の声を子や孫が自分のこととして受けとめられるように伝えるのが、私たちの義務だと思った」「はだしのゲンは沢田さんがモデルのように思った。出身地が福山で高校生までいた。沢田さんのお母さんの出身地に近く懐かしかった」「9条の会とか原水協とか戦争法を許さない会とかいろいろあるが、平和委員会は平和のことをすべて網羅する団体だということがよく分かった」などの発言がありました。

緑区平和委員会準備会では、この間の5回の打ち合わせで役員体制も整ってきていることから5~6月には結成していければと考えています。