憲法施行74周年記念 市民のつどい 憲法守る決意新たに

5/3 名古屋市公会堂

昨年は、コロナ禍で中止になりましたが、今年は感染対策を万全にして「憲法施行74周年記念 市民のつどい」が名古屋市公会堂で開催されました。

愛知県弁護士会会長 井口浩治弁護士が来賓あいさつをされ、同会が学術会議任命拒否やコロナ対策違反者への刑事罰を課そうとした問題などで、立憲主義を守り人権擁護のために声をあげてきたことを紹介され、ともに憲法を守るために頑張る決意を述べました。

第1部の講演は、水島朝穂早稲田大学法学学術院教授による「改めて憲法について考える―激動する世界と日本」

水島教授は、権力者が守るべき規範である憲法は、常に変える側に高い説明責任がある。憲法が現実に合わないなどの曖昧な理由は成り立たない。アメリカは人種差別がなくならないから、人種差別を禁じた憲法13・14・15条を変えるなどの議論にはならない。現実に合わないなら現実を変える議論をすべきと語り、安倍・菅政権のコロナ対策は憲法25条違反と、自助・共助の押し付けや「五輪メンツ」「GoTo呪縛」などの問題を指摘。更に米中対立の中、インド・太平洋の安全のためと、アフリカから米軍が撤退して日本にその役割を担わせようとしていることの危うさ、「改憲の行きつく先」を示しました。

第2部は、松元ヒロさんのスーパーライブ。松元ヒロさんを取り上げた「テレビで会えない芸人」が第29回FNSドキュメンタリー大賞を受賞したことと、その放送が深夜4時だったことが紹介され、軽妙に政府を批判するヒロさんのパフォーマンスで、会場は笑いに包まれました。最後に、憲法施行50周年に水島教授も関わって誕生した「憲法くん」を披露して、「わたしは74歳。まだ現役。憲法をどうするか、皆さんに託します」と結びました。