9・19集会デモコロナ苦の国民無視、自公政治に断を

9/19 名古屋市中区

「コロナ禍で国民が苦しんでいる時に、国会も開かずに党内選挙に一所懸命」―安保法制(戦争法)の強行成立からまる6年の9月19日、白川公園で憲法をくらしと政治にいかす 改憲NO!あいち総がかり行動による「9・19集会・デモ」が行われました。

主催者あいさつで長峯信彦共同代表は、国民のコロナ苦そっちのけで総裁選に奔走する自民党に、「この国の主人公は誰なのか。こんな時に党内選挙をやっている政党に政治は任せてはおけない」と糾弾します。 続いて、松本篤周弁護士が安保法制違憲訴訟の進行状況を、視覚障がい者団体の寺西昭さんがコロナ禍で困難を強いられる障がい者の状況を、半貧困ネットワークの石上里美さんがコロナ禍で貧困に追いやられる女性と子どもの実態を、ふれあいユニオンからはコロナ禍で使い捨てに遭った外国人労働者が声をあげて改善を勝ちとった経験を、田巻紘子弁護士は、市民連合と立憲野党4党の共通政策合意で政治を変えようと、それぞれの立場で発言しました。

「理性を働かせれば戦争をせずにいられるはず」―松本弁護士が発言の中で紹介した、安保法制違憲訴訟で原告尋問を予定していた、ノーベル物理学賞受賞者の故益川敏英さんの、陳述書の内容(別記)に感銘を覚えました。終わりのあいさつに立った中谷雄二共同代表は、「国民がコロナ禍で苦しんでいるにも関わらず医療削減の自公政権」「安保政策はアメリカ言いなり」と憤りを露わにして、「政治を変えるために、いま政権交代が必要」と訴えます。集会後、300人の参加者はサイレントで栄までデモ行進しました

安保法制違憲訴訟での故益川俊英さんの陳述書を紹介します

私は、坂田昌一先生の平和に向けての情熱的な活動に感化され、そのお手伝いをしてきましたが、自身はあくまでも助っ人として飛び回るのが私らしい役割と考えてきました。しかし、21世紀に入ってから日本の様子がおかしくなってきて、縁の下で力を貸すという立場では改憲派に押し切られてしまいそうな危惧を覚えるようになり、もっと具体的な非戦のアピールが必要だと思うようになりました。

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生きていく限り、社会とのつながりを持たざるを得ないのであるなら、社会の中に生きる者として、いま日本で何が起こっているのか、秘密裏に何が進行しているのか、それに耳を澄まさなければなりません。その中で、日本が平和に向かっているのか逆の方向に進んでいるのか、憲法の番人といわれる裁判官のみなさんは目を凝らして見てほしいと思います。

「科学者は現象の背後に潜む本質を見抜く英知がなければならない」(坂田昌一)―理性を上手に働かせることができれば、人類は戦争をせずにいられるはずです。平和運動の先頭に立つつもりがないと言いながら、私が何十年もいろんな運動に首を突っ込んできたのは、そんな未来を信じたいからです。

中日新聞より