被爆70年連続講座  NPT会議の合意を発展させよう

講演する冨田さん 3/15 北区役所

講演する冨田さん 3/15 北区役所

第2回「被爆七〇年連続講座」が、3月15日、名古屋市総合社会福祉会館(北区役所七階)で行われ、講師の原水爆禁止世界大会起草委員長の冨田宏治関西学院大学教授が、「核兵器廃絶への展望をつかもう」と講義しました。

冨田氏は、「ヒロシマ・ナガサキをくりかえすな!」との被爆者の崇高な決意と願いとともに運動を進めてきたことに、原水爆禁止運動の発展があると述べて、これまでの原水爆運動をふり返りました。特に、核保有国の特権的不平等条約であったNPT(核不拡散条約)を、1995年に始まった再検討会議を通じて、核兵器廃絶への重要な政治舞台に変化させてきた世界の流れを強調します。

こうした世界の動きは、2009年のオバマ米大統領の「核兵器のない世界平和と安全保障との発言。2010年NPT会議の核兵器廃絶への「明確な約束」「必要な枠組みへ特別な努力」との最終文書に結実しました。冨田氏は、核兵器に固執する「核抑止力」論を乗り越え、「核兵器禁止条約の交渉開始を求める国際共同を強め、発展させよう」と結びました。

前回のNPT行動に参加した男性は、「95年に『ヒロシマ・ナガサキアピール』署名を届けた時とは、現地の反応が大きく変化」と、運動の発展を肌で感じた経験を発言しました。