非核・平和の願いを実現する要請行動 被爆者の力で運動が大きく前進

要請行動 11/2 名古屋市庁舎

愛知県平和委員会は11月2日、愛知県と名古屋市に対して毎年秋に行っている「非核・平和の願いを実現する要請行動」を行いました。国連軍縮週間に呼応し、行っているもので県原水協、安保破棄県実行委員会、非核の政府を求める会とともに要請しました。

以下やりとりを報告します。

◆被爆者国際署名

愛知県、名古屋市ともに署名に応じませんでした。しかし、核兵器廃絶の国際的な流れのもと、被爆者が、国際的に呼びかける署名の意義と、これまでとは異なった性格を持つことを訴えると「他県の動きも見て再検討したい。これまでと違うスタンスで受け止めたい。」(愛知県)と回答するなど、被爆者が呼びかける署名の力強さを実感するものとなりました。

署名は、愛知県下15の自治体首長が応じています(原水協理事会報告)。県下すべての自治体への呼びかけが改めて重要となっています。

 

◆戦争に関する史料館と収蔵資料

大津橋庁舎で開設されて一年経過する史料館。

開設によって市民から寄贈された戦争資料がこれまでの8000点から10000点に大幅に増加しており、市民からの期待があらわれています。収蔵資料の展示は名東区、天白区で実施・予定され、また収蔵資料の市町村への貸し出しは、2015年度7件、2016年度4件となっていることが報告されています。

被爆者の問題を扱ってほしいと、収蔵資料の展示については原爆パネル展を、戦争に関する史料館については、被爆体験の映像を行うよう要望したところ、被爆者聞き撮りプロジェクトで収録した被爆体験のDVDを視聴させてもらい検討するとの回答がありました。

◆「中学校の職場体験」での自衛隊体験

職場体験先として自衛隊は「職業選択のひとつ」「進路選択のひとつ」(愛知県、名古屋市)と答える状況です。この間、平和委員会に寄せられた情報として、自衛隊職場体験で陸上自衛隊高等工科学校の勧誘を受けたことを指摘すると「職場体験の目的とあっていません。このような事例のないよう徹底させる」との回答(愛知県、名古屋市)でした。

◆陸上自衛隊の行軍訓練「公園内に武器は相応しくない」

行軍訓練中止の求めにたいして、愛知県、名古屋市ともに背を向けています。名古屋市に至っては「体育訓練などの範囲の中で実施されています」と小銃を構えての市街地を歩く訓練に対して驚くべき認識です。「ただし銃器について持ち込まないように働きかけています。市民の憩いの場に銃器は望ましくない」と回答しており、この点においては前進面と言えます。