航空自衛隊小牧基地に申入れ 住民の安心・安全をおびやかさないで

 

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県平和委員会は5日、春日井、小牧、豊山の諸団体とともに2つの申し入れを航空自衛隊小牧基地に対して行いました。一つは、航空祭でのブルーインパルス展示飛行を強行したこと、もう一つは3月29日にKC130輸送機の部品落下した問題についてです。

小牧基地航空祭の件では、近隣市町の首長や地元住民の反対の声を無視し、ブルーインパルスの展示飛行を強行したことは許されない、今後飛行については中止するよう求めました。

航空法91条に違反する、「曲技飛行」について担当官は、「申請が必要となる曲技飛行は行っていない」と回答するものの、住民への安全対策については回答しませんでした。

今回の「オープンベース」では、ブルーインパルスの飛行が昨年の6種目から13種目に大幅に増やされ、またUH60ヘリからパラシュート降下訓練が実施されました。このような飛行や訓練を、一方的に通知しただけで、住民の合意もないまま実施したことは重大な問題です。周辺住民の安全対策も講じず、航空法に抵触するような曲技飛行は、一刻も早くとりやめるべきです。

■昨年9月にも同型機の部品落下 

小牧基地所属のKC130輸送機が3月29日、訓練飛行後、部品2個が紛失していたことが報道されました。マスコミによれば、ガラス製のレンズカバー1個(直径6㎝、高さ5㎝、重さ80g)と、レンズカバーを固定するゴム製パッキン(直径6㎝、厚さ2㎜、重さ5g)が無くなったとのことです。訓練は、入間基地と福岡空港を経由し、午後3時30分ごろ那覇空港での点検で紛失に気付いたと報道されています。

とりわけ今回の事案については、昨年9月にも同機による全く同じ部品が紛失(落下した能性が高い)トラブルを起こしています。

KC130輸送機は、米軍との作戦を強化するためC130輸送機に「給油機能」を改造した機種で、2機しか配備されていません。当該部品は、夜間の空中給油時に使用するライトのカバーにあたるもので、改造した部分の部品が立て続けに紛失しているものです。担当官は、「他国で、同様の事案は起こっていないか問い合わせ中」(米国を含む世界各国で同機が利用されている)と答えるものの詳細については、「世界各国で利用される同機の内容を明らかにできない」と原因を明らかにしようとしていません。これらの問題を厳しく問いただし、4月12日までに文書回答するよう求めました。

この事案については、春日井市、小牧市、豊山町、名古屋市の3市1町は原因究明、再発防止などを求める申し入れを小牧基地に対して行っています。