「ピースエッグ2018inおかやま」が開催される

全国から80人の若者が参加

9月15~17日、ピースエッグ2018inおかやまが岡山県備前市で開催されました。

全国から約80人(愛知から3人)が参加しました。愛知からの参加者の感想を紹介します。

 

 

本当の平和とは 倉地笑美子

今回の参加にあたり、援助してくださった方へ、感謝申し上げます。ありがとうございました。
私は、Peace Egg 2018 in おかやまに参加して、本当の平和とは何かを考えた。本当の平和とは、社会に戦争の起きる火種のないことだと思う。私は、この社会で本当の平和を実現するために、どうしたらいいのだろうか。
メイン企画「なぜホロコーストを記憶するのか」では、ホロコーストに関する写真資料を見ながら、ホロコーストはなぜ起きたのかを考えた。資料から学んだことは、ドイツが不況に陥るなかで、ヒトラーが登場して、ユダヤ人差別が始まり、人々がユダヤ人を排除し殺害することへとつながる歴史だ。人間の差別や偏見、異なるものを受け入れられない弱さが、暴力を引き起こすことがわかった。本当の平和を実現するためには、その弱さと向きあう必要がある。
国にとって都合の悪い人たちを敵として、その人たちを武力で黙らせようとして、戦争が起こる。この社会に生きる誰かの存在を排除して、誰かの意見を封じ込めて、本当の平和は作れない。
私は、本当の平和を実現するために、在るものを無いことにしないで、現実と向かいあおうと思った。誰も排除せず、みんなの意見を聞いて、みんなの存在を認めることが、本当の平和への条件だ。過去に在ったことを、無かったことにもできない。歴史を学ぶことが、現実と向かいあう最初の一歩だ。現実と向かいあうと、無い方がいいこと、向かいあうのがつらいことがたくさんあるだろう。それでも、私は、本当の平和のために、在るものを無いことにしないで、向かいあおうと決意した。

 

問い続けることの大切さ 池田幹人

今回のテーマは「ぼくたちは、向かい合う」で、その中でもホロコーストに関するメイン企画が特に印象的でした。
「なぜホロコーストを記憶するのか」と題して石岡史子さんによる講演、ワークショップがありました。石岡さんがアウシュビッツで出会ったカバンから持ち主である、ハンナのカバンへの出会いと、ハンナと家族の半生について、ナチスによる恣意的な差別から戦争に向かう歴史について簡単なレクチャーを受けました。
その中でも時間を割いたのが、「大量虐殺に向かう背景やその際に市民はどのようにふるまっていたのか」、「批判する者はいなかったのか」、「ガス室送りにされるユダヤ人を乗せた貨車の運転手はどのような気持ちであったのか」など多数の問いかけがありました。今まで、なかなかそのような視点で歴史を見ることはなかったです。
「ただ為政者が悪い」の一言で片づけることは簡単ですが、過去の歴史を自分事として捉え、その過程や巻き込まれていった当事者にスポットを当ててみることも重要な視点であると感じました。
大量虐殺では数百万という数字で語られることが多いものの、その一人ひとりの悲惨な体験、人生を追うことで数百万通りの悲しみや苦しみを再認識し、追体験し、想像力を持って歴史を実感することが出来ると思いました。
テーマのように、自分とも相手とも向かい合い、問い続けることは、過ちを忘れずに繰り返さないために非常に重要で、「答えを見つけることよりも、答えを探し続けることが大切で、人間が考えることを止めた時に恐ろしいことが起こる」という言葉が特に印象に残っています。ピースエッグの他の企画も含めて、常に歴史と向き合い続ける真摯な姿勢と、相手との対話の中で、考えをじっくり聞いて、話して、問う中で否定せずにいっしょに深めていく姿勢を持ち続けていきたいと思いました。