愛知を戦争拠点にさせるな! F35戦闘機に関わるこの間の動きから

●整備拠点が運用開始

軍事化がすすむ県営空港

これまで最終組立てが行われていた小牧南工場で整備拠点の運用が7月、始まりました。すでに配備が始まっているA型機と、今後、購入する、B型機を合わせて147機の配備計画となっています。三菱重工小牧南工場で最終的な組み立てを行っていますが、同工場で、アジア・太平洋地域の戦略的な位置づけとしてF35整備拠点としても、運用を始めることになりました。「防衛省によりますと、航空自衛隊のほか、在日米軍や在韓米軍、それに、韓国軍のF35の整備も想定されていて、将来的には、1年間に30機以上の整備を行う」(NHK報道)とのことで、自治体や住民の説明も抜きに運用開始は許されません。

●武器輸出の危険さらに増す

「アジア向けへの生産も」

WING航空新聞社7月29日付によると、三菱重工業小牧南工場で行っている同戦闘機の最終組み立てについて、三菱重工業防衛・宇宙セグメントの阿部直彦セグメント長(執行役員)のコメントとして次のように報じています。「海外向けF35の組立の一部を、日米政府間防衛協力の下に、三菱重工業の小牧南工場にある最終組立・検査工程で受託する期待を明かした」。同氏は、「ロッキード・マーティンのフォートワース工場にある生産ラインがひっ迫してきていると推測している。最終組立ラインは、日本を含めて3カ所しかない」として、最終組み立ての受託をできないか模索するとのことで、憲法無視、武器輸出への露骨な三菱重工の立場が示されています。

●F35配備先 三沢基地以外も 

時事通信10月5日付の報道によると、2021年度軍事予算で、同型機4機の取得費が計上されましたが、配備先は三沢基地以外となる見込み。千歳、百里、小松、築城、新田原、那覇の各航空基地の候補地が挙げられています。A型機は現在17機体制の配備となっており、2021年春には約20機体制となる。同予算では、20年度に続いてB型の取得も要求。B型は24年度にも配備されるとのこと。

●10月7日 試験飛行再開

この間、コロナ禍で中止となっていた試験飛行を再開させるとの通知が県営空港周辺の各自治体にありました。「米国から操縦士などが来日し、1機あたり4回を基準に県営名古屋空港や岐阜基地、訓練空域を活用した試験飛行を実施」「コロナ感染拡大の影響を踏まえ、F35戦闘機の2個目の飛行隊の新編を滞りなく実施するため、準備が完了する機体4機の試験飛行を10月7日以降、実施する」との内容でした。

試験飛行は2019年12月を最後に行われておらず、小牧南工場の最終組み立ても3月に1週間稼働停止となるなどコロナによる大きな影響を受けていました。試験飛行再開と整備拠点の飛行が重なれば、多くのF35が県営名古屋空港を利用することとなります。