連続市民講座 布施祐仁さん 貧困格差が経済的徴兵制をすすめる
11月13日、連続市民講座が行われ布施祐仁さんが「やっぱり安定した自衛官になりたい?」~不景気のなか増える自衛官応募者~と題してオンラインで講演しました
最初に小島理事長が、大学の教え子が経済的理由で大学を続けられず自衛隊に入った話をされ、自衛隊の実態を知らせ、そういう若者を生まない社会にしたいと挨拶。
布施さんは最初に、公務員は採用の時「宣誓書」のサインをするが「事に臨んでは、危険を顧みず身をもって責務の完遂に努め」とあるのは自衛官だけ、普通は使用者が安全を確保する義務がある、と指摘しました。
安保法制成立と少子化の影響もあり、自衛隊の応募者数は減少傾向。自治体からの適格者年齢の情報提供、学校では部活やブラスバンドの顧問などを通じてや、職場体験など、また組織をあげて縁故募集にも取り組んでいます。アメリカでは軍隊が、貧困により選択肢を奪われた若者に奨学金などを餌に勧誘する「経済的徴兵制」が進行していますが、最近、自衛隊も独自の奨学金制度をスタートさせました。
布施さんは、戦争は「死んでいい人間」とそうでない人間の「命の格差」をつくる。平等な社会を築くことは平和な社会をつくることと、憲法9条と25条は車の両輪と結びました。
参加者の中に元自衛官の方がいて、「自衛隊一家で行きたくなかったが自衛隊に入った。いじめや洗脳教育、指揮官の能力が問われるのでやめたくてもやめさせてもらえないなど、自分の体験を社会に伝えていきたい。呼ばれれば行きます」と話されました。