あいち・平和のための戦争展 今年で30年

あいち・平和のための戦争展は今年で30年を迎えました。

戦争展は、戦争の事実を調査研究し、とりわけ愛知の実態をクローズアップしながら、活動を積み重ねてきました。

92年からはじまった戦争展は、調査研究の成果をいくつかの冊子にまとめました。日本の兵器廠であった愛知県の軍需産業の実態、郷土の部隊、マスコミ・教育・宗教の戦争加担などをまとめた「戦争展の記録」、愛知県内の戦争遺跡をまとめた「愛知の戦争遺跡ガイド」などは大きな注目を集めてきました。また、あいち・平和のための戦争展を出発点に、いま愛知県内で「戦争展」「平和展」が大きく広がっています。守山区、春日井市、小牧市、瀬戸市、犬山市、一宮市、日進市、半田市、安城市、豊田市、岡崎市、豊橋市などで開催され、各自治体や教育委員会から共催や後援を受けながら地域に根付いた活動が展開されています。

今年30年の記念誌を発行しました。ぜひ見ていただければと思います。

30年記念企画を開催

30年を記念して7月31日、イーブルなごやで記念企画を開催しました。企画は、30年を振り返るあいさつとスライド。ジャーナリスト西谷文和さんによる講演「ウソからつくられる戦争~取材の現場から」が行われました。取材でアフガニスタンに11回行っている西谷さんは、10年前、中村哲さんに会ったと「水があれば食料ができる。用水路の造られた所は、治安も安定している」と中村さんの言葉を紹介しました。そして、世界のメディアは、アフガン戦争など世界情勢を報道せず人々が無関心でいるので、世界の片隅でこっそり戦争がでる、と紛争地などで取材した映像を上映しました。日本に目を向ければ、オリンピック強行は、参議院選挙での河合事件にかかわる黒いカネの隠蔽のためで、馬毛島に建設が計画されている米軍空母艦載機の離着陸訓練施設について、4億の評価の馬毛島が45億と鑑定され160億で売れた経過について、「逆森友事件」と言うべき問題と、アベ・スガ政権のデタラメぶりを指摘し、選挙に行かない5割の有権者の1割が動けば野党連合政権はできると呼びかけました。また、リコール署名の不正事件について、「田中事務局長があんな思い切った行動にでたのは、法定得票に満たなければ調べられないと聞いたからで、それを言ったのは誰でしょう?」と言い、最後にタリバン幹部にインタビューした時、憲法9条を評価していたことも紹介しました。