あいち総がかり行動 学習会緊急事態条項 何が問題か

3/29 イーブルなごや

あいち総がかり行動は、3月29日イーブル名古屋で、中谷雄二弁護士を講師に講師養成講座第2弾「緊急事態条項 何が問題か」の学習会を行いました。

講演では、緊急事態条項とは「立憲主義の一時停止―一時的独裁」。戦争、内乱、大災害などの場合というが、東日本大震災の時、立憲主義が邪魔をして対策が取れなかったことはなく、現行法でも非常時に緊急事態の交付を行い主権の一部を制限することはできると、警察法や災害対策基本法を示し、緊急事態条項は、軍事力が必要な時を想定していると語りました。そして、自民党の改憲草案にある緊急事態条項では、閣議で宣言できる、国会の承認は事後でもよい、期限は100日を超えるごとに国会の承認を得れば無期限に延長でき、国民の生命、身体、及び財産を守るためという目的さえあれば、行政権への無制約の権限と人権に対する広汎な制約ができるという、正に立憲独裁制を設置することと批判し、立憲主義を維持しようとするものにとって、最良の方法は、戦争の防止で非常事態が発生しないように努めることと断じました。問題なのは、政府がちゃんと必要性について原則を踏まえた議論をしているかである。政府は数を頼んで、やりたいことをしようとしているだけ。国民の命や暮らしは眼中にない。新型コロナ対策で必要なことは、憲法改正の緊急事態条項ではなく、命とくらしの保障であるのに、政府はコロナ禍でも、公立病院の統廃合や病床削減、保健所の削減を進めようとしている。日本が戦争する可能性が最も高いのは、米軍の盾となるか、手足となって海外の戦闘行為に従事させられること。専守防衛は自衛隊の実態を表していないと現状を示し、独自の判断ができない属国状態を解消し、緊急事態をおこさないことが政府の役割だと指摘しました。国会も裁判所もなくし、すべての権限を政府に任せ天皇の勅令で戒厳令が発動された戦前を思い起こす。戦前や他国で起きたことを例に、危険性を知らせようと訴えました。

会場に29人、ユーチューブで23人の参加があり、活発な議論がおこなわれました。