渥美半島 『戦争遺跡めぐり』― 記憶と明日をつなぐ旅 緑区平和委

2023年10月7日(土)、緑区平和委員会は参加者20名で、吉井桂司さん(港区平和委員会)運転のバスに乗り、田原市の戦争遺跡を安間慎さん(田原市在住)の案内で巡った。参加者の多くが田原の戦跡めぐりは初めてで、「新しい戦前」というほどの状況にじっとしてはいられない心情やなぜ伊良湖岬周辺が日本陸軍の作戦にかかわっていたかを確かめようと参集していた。

10/7 田原市

安間さんの案内は、歌「岬めぐり」からはじまり、伊良湖岬灯台、柳田國男 逗留記念碑、「椰子の実」歌碑、陸軍の命令から移転した伊良湖岬村集落移転100周年記念碑「願はしきものは平和なり」、6階建て伊良湖射場へ続いた。今回、なぜ灯台が戦跡なのか、翼賛体制が進む中、上級官僚であった柳田國男が「願はしきものは平和なり」と述べる一方、島崎藤村との交流から「椰子の実」誕生を掘り下げ、田原市がこの言葉を採用した謂れなど、安間さんの説明はわかりやすく興味が尽きない。

そして、戦争体験者が1割を切った現在、戦争の記憶をいかに伝えていくかを教員生活の体験から話された。そうした様子を見ていた他のグループや若者から、「皆さんは何をしているの?」と問われた報告から、平和活動は会議室だけでなく、仲間とともに人々の耳目を集める工夫の大切さを納得した。

なお、戦前の軍拡の中で用地買収に伴う集落移転の提示は、拒否出来るものでなかったが、生活保障を粘り強く闘った地域もある:御殿場の印野村。

昼食と買い物は田原道の駅:「めっくんはうす」などへ。既に次回も参加希望!の声が届いている、安間さん、吉井さんありがとうございました。皆様、お疲れ様でした。