だまっちゃおれん!原発事故人権侵害訴訟 名古屋高裁判決にむけて決起集会

だまっちゃおれん!原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜は、11月22日に名古屋高裁で判決がでますが、10月22日、ウインクあいちで判決前決起集会がおこなわれました。

最初に弁護団長の宮田弁護士から、挨拶がありました。「国に責任はない」とした6月17日の最高裁判決について、発電所が水に浸かれば発電できなくなることは、伊勢湾台風の時から問題になっているのに建屋の「水密化」が問題になったことはないとは、判決の体をなしていない。でたらめな判決に拘束されずに、きちんと判決を出すことを願っていると語りました。

田巻弁護士は、国の責任を問う裁判の意義について、人生を奪われた被害の責任をはっきりさせる、国策として推進してきた原発で、敷地を超える津波が来ても全電源喪失にならないよう東電に対策を求める規制権限を行使せず、漫然と事故を招いた責任を認めさせること、また岡村弁護士は、被曝の危険にさらされない権利を認めさせるとして、年間20㎜㏜に基準が緩まった背景を追及すると語りました。

全国で闘っている同様の裁判で3月に判決がでた仙台市民訴訟や、東京訴訟、福島の生業訴訟の弁護士から連帯のメッセージが配信され、生業訴訟の中島弁護士は、6・17最高裁判決後、国民の声は抑えられると汚染水の海洋放出を始めた。今年度末に31本を放出するが、その間に20本溜り30年では終わらない。汚染水と呼ぶことさえ許されない風潮に、戦前の言論統制に似たものを感じる。世論を盛り上げていきましょう、と呼びかけました。

原告として裁判を闘っている男性は、子どもが外で遊べず洗濯物も外で干せなくなった。避難してうれしかったのは、放射能を気にしないで暮らせること。汚染水や汚染土壌を全国にばらまくような政府を止めなければならないと語りました。岡本早苗原告団長は、被曝を避ける権利を行使するために福島でつちかった全てを捨てて避難してきた。原発事故の教訓が生かされず、加害者がまた被害をつくろうとしている。最後まであきらめず署名を積み重ねると、10月末まで受け付ける署名の協力を訴えました。