米海軍イージス艦「ヒギンズ」の入港に抗議し帰還を求め平和な名古屋港を求める要請書

2013年9月4日

名古屋港管理組合管理者 愛知県知事 大村 秀章 様

米海軍イージス艦「ヒギンズ」の入港に抗議し帰還を求め平和な名古屋港を求める要請書

平和と憲法を守る港区連絡会
代 表  青山 公平
安保破棄・諸要求貫徹愛知県実行委員会
代表委員  榑松 佐一
愛知県平和委員会
理事長  高橋 信

 前略、貴職におかれましては、日夜「県民のいのちと暮らし、安全と安心を守る」ため、ご尽力されていることに心から感謝を申し上げます。
米海軍イージス艦「ヒギンズ」が、9月4日から7日まで名古屋港弥富埠頭に入港し、その入港目的は「友好・親善」となっていますが、入港直前の前日にしか一般への発表をしないという事実は、誰との「友好・親善」なのか大いに疑問であります。
入港目的の本当の狙いは、日米軍事体制を強化して名古屋港の軍港化を図ろうとするものではないでしょうか。
第3艦隊所属の「ヒギンズ」は、2003年3月「イラクの自由作戦」を行い、イラク国内に向けトマホーク巡航ミサイルを発射した艦船であります。この戦争によって「無実のイラク国民の命が奪われた」という、犯罪的な役割を果たした艦船であります。
また、中国や北朝鮮をはじめ東アジアの軍事的緊張が高まるもとで、米艦船の入港はいっそう危険な状況を生み出すものです。
これまで貴職は、「日本政府は非核三原則を堅持している」ことを理由に「安全が保障される」としてきました。しかし、日米核密約の存在が明らかになったもと、それが通じないことがハッキリしてきました。政府は、「核態勢の見直し」(NPR)で明記される「水上艦艇に核兵器を配備する能力を廃棄」を理由に「密約の存在を否定」していますが、2008年報告書では「海洋発射核巡航ミサイルからなる非戦略核戦力(戦術・戦域核戦力のこと)は維持される」と明記しています。
さらに、「核の存否を公にしない」という態度をとり続けているのです。このことからも核兵器持ち込みの疑いは大いにあり、適切な対処が求められるのではないでしょうか。
私たちは、名古屋港に軍艦が入港するたびに、貴組合に申し入れて来ました。名古屋港は、日本一の商業港であり軍港ではありません。軍艦が頻繁に入港する港では、有事の際に攻撃の的になり、港湾労働者は安心して働き続けることもできません。
名古屋港が、有事の際の軍事基地として利用されることを認めず、平和な名古屋港を守っていくために、以下の要請を行います。

  1. 名古屋港への米艦の入港を拒否すること。同時に、日本政府に核の有無を文書で求め、返答もない場合は名古屋港への入港を認めないこと。
  2. 武器・弾薬を搭載している軍艦の一般公開はやめさせること。
  3. 平和な港、非核名古屋港の実現のため努力すること。

以上