「秘密保全法」反対のデモ 愛知県弁護士会主催

濵嶌将周弁護士(愛知県弁護士会秘密保全法制対策本部委員)

10/16 名古屋市中区

10/16 名古屋市中区

28年前、「国家機密法(スパイ防止法)」が取り沙汰されたとき、当時の名古屋弁護士会がデモをして、多数の弁護士が声を上げ、市民に直接訴えたと聞きました。そして実際、同法の成立は阻止されました。ならば、「秘密保全法」の成立が目論まれている今再び、愛知県弁護士会がデモをしないわけにはいきません。

10月16日夕刻。通り過ぎたばかりの台風の影響で風が強く肌寒いくらいでしたが、デモのスタート地点の若宮広場は、200人もの弁護士と市民が集まり、熱気に溢れていました。午後6時30分になり、いよいよデモがスタート。街宣車に乗った矢﨑暁子弁護士の先導でした。「情報は国民のものだ!」「主権者に隠し事をするな!」「情報統制をするな!」「秘密国家はまっぴらだ!」「我々を監視するな!」などなどシュプレヒコールしながら、矢場町→栄→伏見とゆっくり行進しました。印象的だったのは、矢﨑弁護士の明るく元気な声につられて、参加者がみな笑顔だったこと。この明るさこそが民衆のパワーです。

愛知県弁護士会では、このほかにも、これまで何度も学習会・シンポジウムを開いてきたほか、意見書および会長声明も出して、民主主義を根底から覆しかねない秘密保全法制に明確に反対の意思表示を示してきま

した。日本弁護士連合会および全国の全単位会も、秘密保全法制に反対する意見書・会長声明を出しています。弁護士にもさまざまな考え方の人がいますから、全弁護士会が同様の見解を示したことは異例であり、それほど「秘密保全法」の問題性は大きいのです。

10月25日、とうとう「特定秘密の保護に関する法律」案が国会に提出されてしまいましたが、愛知県弁護士会はじめ全弁護士会は一体となって、成立阻止に向けて取り組みを続けます。みなさんも諦めずに一緒に頑張りましょう。