第49回『建国記念の日』不承 認・2・11愛知県民のつどい グローバル資本主義の終焉と、来るべき世界
今年は、内田樹氏を講師に招き、「グローバル資本主義の終焉と、来るべき世界」と題して講演していただきました。参加者は500名を超え、会場の女性会館大ホールが満員となり、立ち見がでるほどでした。雄大かつユーモアたっぷりな講演の要旨を紹介します。
いくら列強が、イスラム過激派を武力で一掃しようとしても無理である。ムスリム共同体は、モロッコからインドネシアまで16億人存在し同じ文化を共有しており、過激派はその中を自由に移動している。中東の国境線など、列強が石油資源欲しさに勝手に線引きしたもので、彼らに意味はない。そもそも、弱体化する今の列強に一掃するだけの力は残っていない。社会基盤の充実で経済成長はストップし、市場は機能せず、資本主義の終焉が平然と語られるようになっている。若者の中には、「成長神話」を信用せず、農業などに従事する人が増えてきている。それでも、成長に固執するなら、社会基盤を壊す戦争に期待するしかない。だから、安倍首相は戦争をしようと、国論を一つにしようとしている。しかし、反国家、反権力の意見を大切にすることこそ、国を救う。政府は、人質事件以降紛争地域への渡航を制限しようとしているが、日本の若者がボランティアで活躍する姿が、日本の評価を高めている。
講演を聞いて、私たち大人のすべきことは、安倍首相が戦争に向け国論を一つにまとめようと、マスコミや教育を統制することを許さず、若者たちが平和で安定した社会に向けて活動することができるようにすることと痛感しました。