今年はネットで注目される 青年・学生部 憲法アンケート

愛知県平和委員会青年・学生部は、若者の憲法意識調査「若者100人に聞く!憲法アンケート」を毎年5月3日の憲法記念日に行っていましたが、今年は新型コロナウイルス拡大防止の観点から街頭アンケートを中止しネットアンケートを実施しました。

85人(平均年齢26・6歳)から回答を得ました。

【結果】

Q1「憲法についてどう思うか?」変えるべき・どちらかといえば変えるべき(以下、どちらかといえばを含む)」13人(15・3%)、変えるべきではない52人(61・2%)、わからない20人(23・5%)という結果でした。

変えるべき内容は「9条」「自衛隊の存在」「結婚」などがありました。変えるべきでない理由は「現状の憲法で日本は十分に成り立っているから」「特に不満はない」などです。

Q2「9条についてどう思うか?」変えるべき7(8・2%)に対して変えるべきではない74(87・1%)わからない4(4・7%)という結果でした。

変えるべきでないが大幅に上回り「戦争をしたくない」「武力では解決しない」などの意見が多く聞かれました。

変えるべき理由は「攻め込まれてからでは遅いから」「集団的自衛権発動時のみ武力行使してもいいと思う」などです。

Q3「9条第2項についてどう思うか?」変えるべき12(14・1%)、変えるべきでない60(70・6%)、わからない13(15・3%)という結果でした。
「軍ぐらい持ってもいい」「軍隊を持てば戦争になる」「お金の無駄」などの意見がありました。

Q4「新型コロナウイルス感染拡大に対する日本政府の対応についてどう思いますか?」評価する14(16・5%)評価しない71(83・5%)という結果でした。理由に休業補償と医療体制の強化が不十分とする人が多くありました。

【考察】

今回のアンケートで、武力ではなく平和外交を望む若者が多いことが分かりました。

Q1で分からないと回答した人も、9条は変えるべきではないと考える人が多くいました。憲法全体については分からなくとも、「9条改憲=戦争につながる」考え、変えるべきではないと答えているのではないかと思われます。
現在の憲法を評価し、より活かす政治を求めている事がうかがえました。

また、安倍政権は緊急事態条項の導入を理由に早急な改憲を目指していますが、若者からは、改憲を急げという声は聞かれませんでした。改憲よりも、新型コロナ感染症対策の一層の充実を望んでいると考えられます。今回の結果で示されたような若者の声を社会に広げていきたいと思います。(愛知県平和委員会 青年・学生部)

▼今回の青年学生部の憲法アンケートは、コロナ拡大防止の観点から全国的には中止し、愛知でも同様の計画でしたが、検討を重ね、インターネットでのアンケートを開催しました。会員のつながり、または会員のご子息を通じて、友人知人に広げていきました。例年行っている100人には到達することはできませんでしたが、新たなつながり結びつきを通じてのとりくみになったことは、青年学生部にとっても、県平和委員会にとっても重要な機会であり、新しい試みでした。感染症への対応はまだまだ時間のかかる問題であるだけに、今後の運動の手掛かりになっていければと思いました(編集部)