「高江訴訟」控訴審逆転勝訴!沖縄高江への機動隊派遣は違法

10/7 名古屋高裁前

「一審判決を変更する」、続いて「県警本部長による沖縄高江への県警機動隊派遣専決は違法」―10月7日に名古屋高裁で行われた「高江訴訟」控訴審の判決主文読み上げに、傍聴席は一息置いて大きな拍手に包まれました(裁判所の判決文の表現は難しいです)。原告の人たちも、手を取り合って喜びを表しています。裁判所の外でも、「逆転勝訴判決」の「旗出し」に、傍聴席に入れず待機していた支援者らの歓声がわきました。

愛知県民193人が「沖縄高江の米軍ヘリパッド建設に愛知県警機動隊を派遣したのは違法」として、当時の県警本部長に派遣費用の賠償請求をするように愛知県知事に求めた裁判は、一審の名古屋地裁判決(2020年3月18日)で、「県警本部長の派遣専決処分は事後報告で治癒された」とし、「平和的生存権・抵抗権は抽象的で具体的な権利ではない」と切り捨てました。

控訴審判決は、「要請に応じて派遣することは違法とは言えない」としたものの、高江への機動隊派遣は公安委員会の事前承認を必要とする「異例・重要」な事案に当たるとして、「専決処分は違法」と認め110万3107円の賠償請求を命じたのです。反対住民らを道路交通法で摘発したりビデオ撮影を行ったり、住民らの現地の拠点であったテントの強制撤去に疑義があると、現地での警察活動についても違法性を認めました。

閉廷後、テレビ・新聞合わせて10社以上が参加した記者会見並びに報告集会では、長谷川一裕弁護団事務局長が判決の概要を解説して、「控訴人側の主張をほぼ認めている」と述べて、「高裁の勇気ある判断」と評価します。大脇雅子弁護団長は、「控訴人がオール沖縄に連帯してたたかった」「弁護団が最後までたたかい抜いた」ことが「逆転勝訴に結びついた」と称えました。原告団長の具志堅邦子さんは、「信じられない思いです」と勝利の喜びを表します。この模様は、テレビニュースで何度も流されました。最後まで喜びに溢れる報告集会でした。