勤労挺身隊訴訟勝利報告集会  光州市民との共同で歴史を切り拓く

原告の訴え 11/18 名古屋市千種区

原告の訴え 11/18 名古屋市千種区

三菱重工・金中坤さんのこと――父の兄はゼロ戦を牛車で運んでいる所を米軍の艦載機に銃撃されて死んだ。母の兄は東亜合成(昭和町)の社宅にいたので大江工場の前を何度も通った。爆撃されて屋根が抜け鉄骨をさらした残骸を何度も見た。中坤さんとは裁判に来名された時に、田県神社・犬山城に案内したことがある。

若い秀れた人々が育っている等――会場に行かなければわからなかったこと、2、3。担当した2人の弁護士、市民の会常任代表はきわめて論理的に話すだけでなくユーモアがあった。韓国では若い人材が育っていることを知った。時間の制約があっても言いたいことはどんどんいう積極性には驚いた(司会の高橋さんを困らせた)。中坤さんは、1分といって最後にスピーチ。恵玉さんの息子も「ぜひ」といって母への思い、生きて勝利を聞けなかった無念さを述べた。金善浩さんは万歳三唱だけでなくスピーチも。全体のことよりも1人ひとりの能動性を生かすことが市民運動・平和づくりの基礎だと知った。

光州と名古屋は一つ――この闘いは名古屋の提起を光州が受け止め前進させた。光州と名古屋との連携・連帯が何人かから話された。光州広域市人権担当官、人権オンブズマン参加。人権担当官は市長も参加したかった、とも。名古屋からは安井信久愛知県弁護士会会長(日弁連副会長)が来賓挨拶。市民のレベルを越えて行政の連携も。人権・平和運動を通して光州が名古屋の姉妹都市になることを求めたい。

「日本の最高裁は光州の地裁判決によって高められた」(崔鳳泰弁護士)――日本のメディアの伝え方が気になる。日本の最高裁で敗けて光州の地裁で勝ったと報じられているが、これはまちがい。①個人の請求権は残されている②裁判で強制できないが自主解決せよ③これらは法治主義の勝利などと両者の共通性を強調した。私の頭の中もすっきり整理された。

「両国の市民と政府の間のわだかまった感情の問題も解決できる」(判決の結論)――原告ら、強制徴用被害者の解決に向け、日本政府と三菱重工が動く時、ささくれだった日韓の関係が改善されることが確認された。岩月浩二弁護士が戦後最悪ともいえる日韓、日本の近隣諸国との関係が戦後補償によって解決されると力を込めて展開。市民レベルの人権保障の闘いが国家間の友好を切り拓くことに確信を持つことが出来た。最後に一言、この報告集会の内容を日韓でパンフにすることを提案したい。原告のドラマを付け加える。私も協力したい。