第48回『建国記念の日』不承認2・11愛知県民のつどい

1966年に強行採決によって制定された「建国記念の日」に対して、その直後から不承認集会を開いてきた私たちの運動も、今年で48回を迎えました。

2014年は、前日の10日に安倍晋三首相が、「この日は、国民一人一人が、我が国の今日の繁栄の礎を営々と築き上げた古からの先人の努力に思いをはせ、さらなる国の発展を誓う、誠に意義深い日であると考え、私から国民の皆様に向けてメッセージをお届けすることといたしました。(後略)」という異例のメッセージを発表しました。

集会参加者は280名でした。石川康広(神戸女学院大学教授)氏に、「日本社会は、どこまで来ているのか。どこへ向けるべきか」というテーマで講演をしていただきました。

講演する石川氏 2/11 労働会館

講演する石川氏 2/11 労働会館

講演は、東京都知事選挙結果の分析では、田母神候補に若い層の支持が多い点に触れられました。その理由は、長引く不況と格差社会の中で、不満と日本の未来への不安を持つ若い世代に対して、田母神氏や安倍首相などの改憲論者が、日本の現状の「変革者・改革者」のポーズと映り、ネットを中心に一定の成功をおさめていると報告されました。
講演では、現実の自民党政治を原発被害地から見た上で、彼らがいかなる日本をつくろうとしているのかを、自民党の改憲草案から解明しました。
しかし、この路線は市民の抵抗と真の「新しい改革」政治への模索の動きを生み出しつつあることと同時に、世界からの孤立の道であって、アメリカの戦略とも日本の財界戦略とも「ねじれ」の面を持つ矛盾に満ちたものであることを指摘されました。
そして、「憲法どおりの政治」にすることが日本の問題を解決する「真の改革」の道であると話されました。私たちの課題として、国民に、特に若い世代に、彼らの狙いをリアリティを持って語るかにあることが強調されました。

(2・11事務局 高木)