10月28・29日、1100人が参加 日本平和大会in岩国 開催
日本平和大会が10月28日29日で山口県岩国市で開催され、全体で1100人、愛知から20人が参加しました。主催者報告では、総選挙後の安倍政権の改憲を許さず、3つの点で運動を強めようと提起されました。
1つは、北朝鮮の核・ミサイル開発問題の平和的解決に逆行する、軍事圧力一辺倒の政策の転換です。米軍と一体に自衛隊が軍事威嚇に参加していることが報告。威嚇に参加した米軍F35は、愛知・小牧で整備される計画が進められています。また、この中で、核兵器禁止――「ヒバクシャ国際署名」の大波をつくりあげようと呼びかけ。自らは核兵器にしがみつく立場に立ちながら、一方的に放棄を迫っても説得力がないことを指摘。2つは、憲法9条改憲を許さないために、3000万署名運動はじめ、草の根からの世論と運動を急速に広げることです。3つに、沖縄、岩国はじめ、全国の米軍基地強化、米軍・自衛隊の一体化に反対する運動を広げることが指摘されました。とりわけ2018年2月の市長選挙で辺野古新基地建設反対を貫く稲嶺進市長の勝利をかちとることが極めて重要。等々が報告されました。
大会は、岩国基地の見学、2日目に分科会、午後に集会と市内パレードが行われました。
◆参加者の感想・報告
初めて大会に参加して「真実」の大切さを痛感
今回の平和大会に参加をし、痛感したことは基地というものの認識について日本人の中でも大きな差が存在するということである。二日目の分科会で、岩国市民が岩国基地に対するイメージ調査の報告がされた。その報告では、基地に対して「かっこいい」「日本を守ってくれる」というイメージを抱く人が多数を占めていることが明らかにされていた。連日、報道される在日米軍・軍属関係の事件や軍用機の墜落事故の事実がありながら、基地に対して肯定的なイメージが多いことには残念としか言い様がない。
八戸から小一時間、車を走らせれば「三沢」がある。言わずと知れた米軍基地がある都市である。私は、「三沢」に米軍基地があることは知っていた。しかし、基地が怖いものというイメージは全く抱いていなかった。
やはり、「真実」を知る機会が無ければ、誤った認識をしてしまうのだと、改めて実感した平和大会であった。
【分科会1】憲法9条守れ、戦争法廃止 自衛隊を戦場に送るな
前山口大学副学長で歴史学者の纐纈厚氏が記念講演をおこないました。
纐纈氏は、憲法も議会も無視してシベリア干渉戦争を断行した山口県出身の寺内首相と、集団的自衛権行使容認した安倍首相の類似性を語り、歴史学者らしく、英国の代理戦争として戦った日露戦争や日独伊三国同盟が英・米との戦争を誘発したように、軍事同盟は戦争を引きおこすと指摘しました。
そして、北朝鮮に対し、米・韓軍事合同演習が繰り返されているが、実態は「戦争のように演習し演習のように戦争する」というもので北朝鮮を消耗させる目的でおこなわれ、日本もこの体制に組み込まれていることになると言います。
会場からは、小牧基地の問題を報告した福本さんをはじめ15人が発言をし、基地機能が強化され、自衛隊と米軍が一体となった実践的な訓練や、それに抗議する取り組みが力強く報告され、この実態を知らせることが安倍改憲を阻止する力だと思いました。
最後に纐纈氏は、憲法を変えればすぐに戦時体制すなわち自由・自治・自律から統制・管理・動員の体制となる。憲法を生かした新しい平和戦略が求められていると強調しました。