岩国基地調査行動で敷地と機能に驚き 「基地との共存は戦争との共存」

雨に煙る中でも、その広さは十分に感じられますー日本平和大会in岩国のオプショナル企画「岩国基地調査行動」で、私たちはその大きさと機能に圧倒されました。

 爆音や墜落の被害軽減を名目に進められた岩国基地の滑走路沖合移設によって、滑走路の拡幅を含め基地面積は1.4倍(789万平方メートル、東京ドーム170個分)に、3万トンの艦船も接岸できるバースを併設する、軍港と空港を有する日本唯一の米軍基地となりF35戦闘機の常駐に加え、米空母艦載機の厚木基地からの移駐も計画され、岩国基地はアジア最大の米軍基地に変貌しようとしています。肉眼でははっきり見えませんでしたが、カメラを目一杯ズームした先には格納庫に駐機するF35戦闘機の機体も確認できました。こうした「基地拡張工事」に費した日本の税金は2500億円、艦載機移駐のための工事などを含めると5000億円は下らないとの現地の人の説明に、参加者からは怒りの声とため息が漏れます。

 「基地拡張」のための土砂は、「21世紀型多機能都市」と銘打った愛宕山開発によって賄われました。基地被害減少、市民のための住宅が建つのならと地権者も協力したのです。しかし、愛宕山は市民に開放されることなく、米軍住宅と米軍兵士やその家族のための運動施設となりました。地元代表は日本平和大会の開会集会で、「ペテンと裏切りの県・市」「基地との共存は戦争との共存」と憤りを露にしました。

10/28 岩国基地調査行動