12・8不戦のつどい 軍拡から「新しい戦前」が始まっている~ウクライナ戦争と日中戦争から考える

12/8 民主会館

毎年、12月8日にこだわって、戦争反対のとりくみを続けています。今年は明治大学教授で歴教協会長の山田朗さんにご講演いただきました。愛知民主会館会議室とオンライン併用、57人が参加しました。

日本は戦前、国際連盟の常任理事国であり、今のロシアは国連の常任理事国です。ともに戦争を回避する側にあります。しかし、日本は1933年国際連盟を脱退、イタリア、ドイツとの三国同盟から世界戦争へと発展していきました。

戦前日本がアジア・太平戦争に突入した状況は、今ロシアがウクライナ侵略に向かった状況によく似ています。満州事変、「満州国」建国とロシアのクリミア併合です。そして、戦争を仕掛けた側の誤算による長期化の危険性をあげています。日本は15年戦争へと突入し、ウクライナでは収集の目途さえたちません。

戦前の日本同様、ロシアのウクライナ侵略は、世界の対立を深め2極化を深化させました。

また、残虐兵器使用では、かつての日本は化学兵器・生物兵器の使用へと進み、ロシアはクラスター爆弾・劣化ウラン弾を使用し、核兵器使用へと進む可能性があります。

いま日本は軍事大国化への動きを加速しています。戦前の軍備膨張により財政破綻させた状況と重なります。当時と大きく異なっているのは、「戦争放棄」を国是とし、軍備傍聴路線を抑制してきたからです。

軍事費のGDP比をNATO並みの2%にするとしています。NATO諸国の国防費は全平均2・6%ですが、アメリカを除けば、1・6%、全30カ国中2%を超えているのは9カ国のみです。日本が軍事費を倍加する根拠はありません。