2・11「ガザのジェノサイドと私たち」

「『建国の日』不承認2・11愛知県民のつどい」が名古屋市公会堂4階ホールでおこなわれました。

2/11 名古屋市公会堂

愛知県高等学校教職員組合の寺田氏が開会挨拶をし、早稲田大学文学学術院教授の岡真理氏が、「ガザのジェノサイドと私たち~問われているのは『歴史』である~」と題して講演をしました。その内容を紹介します。

グテーレス国連事務総長は、ガザの事態はヒューマニティの完全なる崩壊と言いました。ハマースの奇襲攻撃から6月末までに、ガザでは6万人以上が殺害され、1万1千人以上のカウントされていない死者がいると思われます。病気や餓死など間接的死者はその4倍、少なく見積もっても18万6千人以上、現在では30万人以上に達していると推測される桁外れの攻撃で、典型的なジェノサイドです。

1948年、イスラエルによる民族浄化の暴力でパレスチナ人75万人が難民になりました。ガザのパレスチナ人の7割が難民とその子孫です。イスラエルは、ガザの地で4千年紡いできた歴史や、「パレスチナ人」という歴史的存在を抹消しようとしていますが、パレスチナ人は避難も村単位で支え合い、老人が若者に故国喪失(ナクバ)前のことを伝えていて、停戦により、瓦礫しかないと判っていても、多くのパレスチナ人がガザ北部に帰還しています。

繰り返される大規模な軍事攻撃で多数の死者をだしながら、国際社会がイスラエルの戦争犯罪を裁くことはありませんでした。ガザで死者が3万人を超えた2月29日、マスコミは大谷翔平の結婚報道に多くの時間を使い、パレスチナ人の命などとるに足らないというメタメッセージを送ったのではないでしょうか?植民地主義による加害の歴史を持ち、パレスチナ植民地支配を是認し、イスラエルと軍事を含むパートナーシップを持つ国の国民として、歴史的責任を果たしましょう。

最後に集会アピールを一部修正して採択し、名古屋市立高等学校教員組合の堀内氏が閉会挨拶をしました。