日本平和大会in東京 首都圏で日米安保の本質が見えた
日本平和大会が2012年11月23日~25日に開かれました。愛知県からは20名が参加し、各分野の日常活動などを発言。非核名古屋港宣言を求める運動が注目されました。23日の国際シンポジウムと横田と横須賀に基地調査の報告を寄せていただきました。
国際シンポジウムASEANの平和への関り方を報告
国際シンポジウムは11月23日(金)午後、明治大学アカデミーコモンホールを会場に開かれ、全国各地から約500人が参加しました。
第1部では、ASEAN議長国であるカンボジア政府から初めてノン・サカル氏が参加し、ASEANがなすべき優先課題、議長国の視点からASEANのアジア太平洋地域の平和への関わり方について報告しました。
第2部では、アメリカからジョセフ・ガーソン、フィリピンからローランド・シンブラン、グアムのアトレニー・アグオン、韓国のイ・テホ、日本からは川田忠明の各氏が報告や問題提起を行いました。
シンブラン氏は、1992年に全ての米軍基地を撤去させた結果、20年間での跡地活用による地域経済の発展や住民の暮らし改善の報告と今後の課題。
アグオン氏は、広大な米軍基地によって、グアムの社会・経済・文化などにおける歪みと、先住民であるチャモロ族が人口の38%の少数派に追い詰められている現実など。
川田氏は今年は安保発効60年であること、日本の問題点は尖閣その他の領土問題などでまともな交渉がないまま緊張と対立の悪循環の中にあること―などを発言しました。
横田基地調査思いやり、32年間で1805億円
23日の横田基地調査行動に愛知から4名が参加しました。当日は小雨が降る中でしたが、参加者は沖縄から北海道まで約300人でした。
横田基地は1940年に陸軍立川飛行場の付属施設「多摩飛行場」として開設されたものが、終戦直後に米軍により基地として拡張されてきました。多摩飛行場の約3倍の3350メートルの滑走路があり、総面積は東京ドーム約150個分相当にもなります。
横 田基地へは32年間で、1805億円もの思いやり予算が投入されています。平均5LDK9階建てのマンションが23棟。小・中・高校はもちろん、米軍から の要求で25人学級にするため小学校を増設したほどです。教員組合からの参加者は「日本の教員が必死に望んでも、30人学級は一部の学年だけだ。米軍には 25人学級のために校舎増設までしたとはとんでもない。」と感想を述べていました。
サウスゲートには外部からの車両進入を防ぐ、車をパンクさせる刃物が地面からのびていました。その様子から「日本にあるのに、柵の中は日本ではない」という米軍基地の本質が表れているような気がしました。
横須賀基地調査護衛艦艇は名古屋港にも来る可能性あり!
23 日は横須賀で、「原潜と原子力空母」の米軍基地調査行動。三笠公園からは曇りと霞で米軍基地はあまり見えないが、現地の案内報告が2時間にわたり、空母と 原発は福島県の原発事故を思い、身震いを感じました。原子力空母が横須賀にある限り、護衛用の艦艇は名古屋港始め、全国の港に入る危険性が高いと思いまし た。私は、24日午前「分科会・安保条約と経済」で農村と都会の再建を発言しました。
日本は核兵器と米軍基地に抑えられ、安保条約で支配されたと植民地だ、というのが、大会の感想です。