国民平和大行進「1歩でも2歩でも」が広げる共感
国民平和大行進は5月6日、東京夢の島を出発し5月31日静岡県からあいち平和行進として引き継がれました。全国通し行進1人、和歌山コープリレー1人、県内通し行進者20人を先頭に、被爆者も駆けつけ、核兵器廃絶・被爆者援護連帯の声高く、世界大会の成功をめざして県内の行進が始まりました。
初日の集結地点は桜が丘高校、今年は新たにブラスバンド部の演奏に迎えられ、教職員、生徒会、校長、部活など学校あげての歓迎でした。
平和行進では、自治体の協力がされています。市長や町長、議長からのメッセージが、行進団を励まします。知立市、清須市、岩倉市、愛西市、稲沢市、津島市、扶桑町などでは、市長、副市長から激励のあいさつをもらい、平和行進に参加する市長、副市長もありました。愛西市では「市長、副市長、教育長、そして全ての議員が『ヒバクシャ国際署名』にサインしました。みなさんの声が世界に届いていくのではないかと思います」と報告。扶桑町では、市長、副市長、議長、教育長など20名ほどが参加し行進団を激励するなど、自治体とともに歩む行進となりました。
名古屋集中行進では、全国通し行進者の歓迎と位置付ける、ピースアクションが若宮広場で行われました。実行委員会を代表し澤田さんがあいさつを行い、「核兵器禁止条約を大きく前進させる力は私たちの運動です」と訴えました。名古屋集中行進は、15のコースが各行政区を出発し、核兵器廃絶の声を名古屋市内すみずみに響かせました。保育園の、職員、お母さん、子どもらが主体に歩くコースなど、障がい者施設や医療施設が主体となってあるく各コースに特色があります。今年は、「スケボーの選手が平和のことをしたいと思い参加した」「核兵器廃絶の願いは一緒。参加してもいいですか?」と若い青年の飛び入り参加が各コースから報告され「1歩でも2歩でも歩きましょう」の呼びかけが大きな共感を広げています。
11日の愛知から岐阜への引き継ぎ集会では、2019年県内行進の報告が行われ、参加者7000人、署名1950筆、募金34万円、折り鶴7万7800羽、ペナント175本と報告されました。12日間平和行進の先頭で灯しつづけた「原爆の火」が、「原爆ゆるすまじ」をBGMに、「ありがとう原爆の火」と消灯していきました。
『平和新聞』を増やしつつ歩く
「被爆は私を最後に」と言い残して亡くなったビキニ水爆被害者の久保山愛吉さんと妻スズさんの心を受け継いで、平和運動に取り組んできたのが、全国通し行進者の小林和江さん。全国を歩きながら、行く先々で『平和新聞』を増やしています。
平和行進でつながった人たちに、果敢に購読を勧める姿に触発されました。日々の行進で地域の人たちに紹介してもらいながら、小林さんと一緒に声をかけていくと、面白いように読者が増えていきます。
当然といえば当然です。平和行進に参加する人たちは、平和について意識を持っているのですから。大事なのは、仲間を広げる側の意識ではないでしょうか。こうした行動に回りの人も影響を受けない訳がありません。小林さんとともに仲間づくりに参加する人も増えました。平和行進の間に、会員8名と新聞読者25名が増えています。要は、目的意識的に仲間づくりに取り組むことです。そして、いつでも、どこでも、誰にでもの姿勢が大切なのだと思います。
仲間が増えるとうれしいです。楽しいです。新しい時代に一歩近づいた気持ちになります。ただ、この経験をその場限りにすることなく、あらゆる機会にいろいろなつながりを生かして仲間づくりを広げていくことが大事です。その意味で、今年の平和行進はいい経験の場となりました。