2018年を3000万署名の力で、安倍9条改憲ストップの年に
愛知県平和委員会理事長 高橋信
2018年は、安倍の改憲発議を許すか、止めるかの正念場の年である。3000万署名を軸とした安倍9条の改憲NO!の国民的大運動を展開し、安倍政治の息の根をなんとしても止めなくてはならない。
その運動を成功させるカギは、私たち国民が「北朝鮮問題」に向き合う“知恵”をいかに絞り出すかにかかっていると言っても過言ではない。私の“知恵”を紹介して新年(信念)の挨拶としたい。
騙されてはならない
「北朝鮮」の脅威が、Jアラート、福岡・調布市など自治体ぐるみの避難訓練、「北朝鮮よるミサイル発射に関わる対応について(内閣官房ホームページより)」という文書が全国の小中高校生の保護者に配布、NHKなどTVによる長時間・反復誇大放映、興味本位をプラスした週刊誌とその釣り看板・新聞広告、ネトウヨ、在特会・右翼の街宣など、安倍官邸を元凶とする戦前の国民精神総動員(1937年8月24日実施要項決定)まがいの思考停止洗脳攻撃の真っ只中に私たちは、晒されている。
先の総選挙は、そういう状況のなかで闘われた。安倍首相が選挙演説でもっとも多用した単語が、「日本」と「北朝鮮」であったのに比し、使わなかった単語は、「原発」「憲法改正」「森友・加計」の3つであった。安倍内閣は、こうして「丁寧」「真摯」「誠実」という単語の意味を変えるほどに「ウソ」を繰り返し、小池、前原による野党分断攻撃の「助け」も借りて、とりあえず延命に成功した。
戦争は先制攻撃からはじまる
北朝鮮脅威論で国民を思考停止にする標語は、「北が攻めてくる」である。先制攻撃=能力×意思と言われる。この公式からアメリカと北朝鮮を対比してみよう。軍事費は5878億ドル:75億ドルで約78:1、戦闘機など空軍力は6.8:1、海軍力で空母は15:0、駆逐艦は63:0、兵力は140万人:70万人で2:1、総合軍事力は、第1位と23位(日本は第7位、韓国第11位)である。能力は月とすっぽん、像とハツカネズミである。
トランプは「いかなる独裁者も米国の決意を軽視すべきではない」「すべての選択肢がテーブルの上にある」と明言している。先制攻撃の能力も意思もアメリカにある。アメリカの先制攻撃の反撃以外に「北が攻めてくる」ことはあり得ない。引き金にかかっているのはトランプの手である。
対話外交を否定し9条改憲にひた走る安倍首相
安倍首相は「日米は100%ともある」「日米があらゆる手段を通じて最大限に北朝鮮に圧力を」と一切の「対話外交」否定し、トランプに無条件追随する世界で唯一の首脳だ。北朝鮮の国連代表は安保理で真っ先に日本を非難した。
安倍首相の心には、核兵器禁止条約も被爆者も、拉致被害者もない。彼の心中にあるのは「くたばれ9条」「憎っき日本国憲法」である。
この安倍内閣を倒すのは共同・共闘の力しかない。
あいちにも総がかり運動がスタート
こうした情勢の中で2015年4月から継続してきた「安倍の暴走を止めよう共同行動実行委員会」活動を礎に、この愛知にも昨年12月17日、“安倍9条改憲NO!あいち市民アクション”が誕生した。こうした運動に関わった私は、平和委員会の役割の大きさを実感してきた。平和委員会の拡大強化のカギ=地域と青年・学生の組織化だと思う。
こうした観点を会員相互で共有し、2018年を勇躍の年にしよう。歴史は弁証法的に発展する。